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大阪大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

cos2x+asinx+b3がすべての実数xについて成り立つような,
(a,b)の存在範囲を図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

三角関数方程式・不等式 置換、範囲評価、グラフの概形

方針

t=sinx と置くと、cos2x=1t2 なので、条件は [1,1] 上の二次関数 h(t)=t2+at+b+1 が常に 3 以上 3 以下であることになる。h は上に凸ではなく下に開く放物線なので、最小値は端点で取り、下側条件は b3+a になる。上側条件は頂点 t=a/2[1,1] に入るかで場合分けする。最後に上下の条件が両立する範囲として、a3 の中の領域を図示する。

解答

t=sinx とおくと、x がすべての実数を動くとき 1t1 をすべて動く。また cos2x=1sin2x=1t2 であるから、条件は t2+at+b+13 がすべての 1t1 で成り立つことと同値である。 h(t)=t2+at+b+1 とおく。まず下側の条件 h(t)3 を考える。h(t) は下に開く放物線なので、閉区間 [1,1] での最小値は端点でとる。したがって h(1)=a+b3,h(1)=ba3 が必要十分である。これは b3a,b3+a すなわち b3+a である。

次に上側の条件 h(t)3 を考える。放物線の頂点は t=a2 である。 a2 のとき、頂点が区間 [1,1] に入るので最大値は h(a2)=b+1+a24 である。よって b+1+a243 すなわち b2a24 である。 a>2 のとき、頂点は区間の右側にあり、[1,1] での最大値は t=1 での値である。したがって a+b3 すなわち b3a である。 a<2 のとき、最大値は t=1 での値である。したがって ba3 すなわち b3+a である。

以上より、存在範囲は b3+a かつ{b2a24(a2),b3a(2a3)を満たす点 (a,b) 全体である。a>3 では下限 3+a が上限 3a を上回るので点は存在しない。したがって図示する領域は、下側を折れ線 b=3+a、上側を a2 では放物線 b=2a2/42a3 では直線 b=3a で囲まれた部分である。

総評

三角関数を二次関数の最大最小問題に直す問題で、18分程度が目安である。t=sinx と置いた後、t の範囲が [1,1] 全体になることを明記する。下側の条件は端点だけ、上側の条件は頂点が区間内かどうかで場合分けするのが整理しやすい。図示では、a=2 で放物線と直線がつながり、a=3 で上下の境界が一点に合うことを確認すると、領域の端を誤りにくい。

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出典: 大阪大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。