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大阪大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

中心O半径1の円の円周上の2点をPQとし,
POQ=θ (0<θ<π2)とする.
Pにおける円の接線と直線OQとの交点をRPからOQに下ろした垂線の足をHとし,
PQと線分PHHQで囲まれる部分をDとする.
次の問いに答えよ.

(1) OPRの面積S1Dの面積S2に対してlimθ0S2S1を求めよ.

(2) ORを軸として
OPRを回転させてできる立体の体積V1
Dを回転させてできる立体の体積V2に対してlimθ0V2θ2V1を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安25

三角関数積分数列 面積計算体積計算極限計算

方針

座標を O=(0,0)Q=(1,0)P=(cosθ,sinθ) と置く。面積は扇形から三角形を引いて S2 を作る。体積は OPR を二つの円すいに分け、Dx 軸まわりの回転体として一変数積分で表す。最後は 1cosθ を因数として取り出して極限を評価する。

解答

(1)
座標を O=(0,0),Q=(1,0),P=(cosθ,sinθ) とおく。点 P における円の接線は xcosθ+ysinθ=1 である。これと x 軸との交点が R なので R=(1cosθ,0) である。

したがって OPR の底辺を OR、高さを Py 座標と見ると S1=121cosθsinθ=12tanθ である。

一方、D は扇形 OPQ から直角三角形 OPH を除いた部分である。扇形 OPQ の面積は θ/2、三角形 OPH の面積は 12sinθcosθ であるから S2=12(θsinθcosθ) である。よってS2S1=θsinθcosθtanθ=1sinθθcosθtanθθである。θ0 のとき sinθ/θ1cosθ1tanθ/θ1 なので limθ0S2S1=0 である。

(2) OPROR のまわりに回転すると、点 P から OR に下ろした垂線の足 H を境に、二つの円すいに分かれる。共通の底面半径は PH=sinθ であり、高さの和は OH+HR=OR=1cosθ である。したがってV1=π3sin2θ1cosθ=π3sin2θcosθである。

次に DOR、すなわち x 軸のまわりに回転する。Dcosθx1 で、上端が円 y=1x2、下端が x 軸であるから V2=πcosθ1(1x2)dx である。計算するとV2=π[xx33]cosθ1=π(23cosθ+cos3θ3)である。ここで23cosθ+cos3θ3=(1cosθ)2(2+cosθ)3である。また V1=π3(1cosθ)(1+cosθ)cosθ である。よってV2θ2V1=cosθ(1cosθ)(2+cosθ)θ2(1+cosθ)となる。

さらに1cosθθ2=2sin2(θ/2)θ2=12(sin(θ/2)θ/2)212である。したがってlimθ0V2θ2V1=11232=34である。

別解

解法2

方針

u=cosθ とおき、面積と体積を u の式へ整理する。
面積比は 0θsinθcosθθ(1cos2θ)
で直接はさむ。体積比は 1u を因数として標準極限へ帰着する。

解答

Q=(1,0)P=(cosθ,sinθ) とおく。
接線と x 軸の交点は R=(1/cosθ,0) である。

(1) S1=12tanθ,S2=12(θsinθcosθ).0<x<θ01cos2x1cos2θだから、積分して0θsinθcosθ=0θ(1cos2x)dxθ(1cos2θ).よって0S2S1θ(1cos2θ)tanθ0.(2)

2円すいの体積和からV1=π3sin2θcosθ.また円板法によりV2=πcosθ1(1x2)dx=π3(1cosθ)2(2+cosθ).したがってV2θ2V1=cosθ(1cosθ)(2+cosθ)θ2(1+cosθ).1cosθθ212を用いるとlimθ0V2θ2V1=11232=34.

総評

微小な円弧部分の面積・体積を比較する問題。目安時間は25分。面積では S2 を扇形から三角形を引いて作ること、体積では V2 の低次の項が打ち消えるため (1cosθ)2(2+cosθ) と因数分解することが重要。近似だけで済ませると係数 3/4 を落としやすい。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 1996年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。