方針
(1) は c=cosθ と置いて零点を求める。(2)は sinθ=t の解を、余弦が正の枝と負の枝に分ける。特に区間 [−3π/4,3π/4] では t の全範囲が [−1,1] であることに注意する。(3)は中央部分を円板、上下の張り出しを同じ面積の円環として、3区間の断面積を積分する。
解答
(1)
c=cosθ と置くとf(θ)=2(1−c2)+c.従って f(θ)=0 は2c2−c−2=0と同値であり、−1≦c≦1 を満たす解はc=−21だけである。f(0)=1>0 で f は偶関数だからa=43π.(2)−43π≦θ≦43πにおける sinθ の値域は−1≦t≦1である。共有点ではx=2t2+cosθだから、cosθ の符号により次のように分かれる。⎩⎨⎧2t2±1−t22t2+1−t22t2±1−t2(−1≦t≦−21),(−21<t<21),(21≦t≦1).端点 t=±1 では複号の2値は一致する。
(3) x+(t)=2t2+1−t2,x−(t)=2t2−1−t2と置く。中央の−21≦t≦21では円板、下側−1≦t≦−21と上側21≦t≦1では円環になる。上下の円環は対称だからπV=∫−1/21/2x+(t)2dt+2∫1/21{x+(t)2−x−(t)2}dt.中央の積分は∫−1/21/2x+(t)2dt=15142+82π,また各円環について∫1/21{x+(t)2−x−(t)2}dt=82π.従ってV=π(15142+832π)=1202π(112+45π).
別解
解法2
方針
(1) (2)は余弦の符号で枝を分ける。(3)では x±(t) を展開して積分する代わりに、境界曲線を媒介変数のまま使う。π∫x2dy を中央の円板と上下2つの円環へ向き付きで分け、1つの原始関数で評価する。
解答
(1) f(θ)=0⟺2cos2θ−cosθ−2=0.−1≦cosθ≦1 での解はcosθ=−21だからa=43π.(2)−3π/4≦θ≦3π/4 で−1≦t=sinθ≦1.cosθ=±1−t2 よりx=2t2±1−t2.負の枝も区間内にあるのは−1≦t≦−21または21≦t≦1である。中央では正の枝だけである。
(3)
y=sinθ だからdy=cosθdθ.境界を向き付きでたどるとπV=∫−π/4π/4f(θ)2cosθdθ+2{∫π/4π/2f(θ)2cosθdθ−∫3π/4π/2f(θ)2cosθdθ}.原始関数としてH(θ)=52sin5θ+sinθ−31sin3θ+42θ−162sin4θを取れる。従って中央部分はH(π/4)−H(−π/4)=15142+82π,各円環はH(3π/4)−H(π/4)=82π.よってV=1202π(112+45π).
総評
難度8、計算量9。媒介区間では sinθ が [−1,1] を動き、上下の張り出しがともに円環断面を作る。既存答案で欠落していた下側円環を補い、水平断面法と向き付き境界積分の2通りで体積を一致させた。
冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1997年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。