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大阪大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

平面上に,点Oを中心とし点A1A2A3A4A5A6を頂点とする正六角形がある.
Oを通りその平面上にある直線lを考え,各Aklとの距離をそれぞれdkとする.
このときD=d12+d22+d32+d42+d52+d62lによらず一定であることを示し,その値を求めよ.
ただし,OAk=rとする.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安12

三角関数図形と方程式 座標設定三角比の利用対称性の利用

方針

直線 l と頂点方向のなす角を使い、各頂点から l までの距離を rsinθ と表す。正六角形の頂点方向は 60 ずつ等間隔なので、sin2 の和を (1cos2θ)/2 に直すと、120 ずつ進む余弦の和が2組現れて0になる。したがって D は直線の向きによらず 3r2 になる。別の見方では、直線を x 軸にとって6頂点の y 座標の二乗和を直接計算してもよい。

解答

直線 l の方向角を ϕ とし、頂点 Ak の方向角を θk=θ1+(k1)60(k=1,2,,6) とする。OAk=r であるから、点 Ak から直線 l までの距離は dk=rsin(θkϕ) である。したがってD=r2k=16sin2(θkϕ)である。

ここで sin2X=1cos2X2 を用いるとk=16sin2(θkϕ)=312k=16cos2(θkϕ)である。角 2(θkϕ) は、k が1つ増えるごとに 120 ずつ増える。したがって、6つの項はT, T+120, T+240, T+360, T+480, T+600の余弦であり、同じ3項の組が2回現れる。ところが cosT+cos(T+120)+cos(T+240)=0 なのでk=16cos2(θkϕ)=0である。よってk=16sin2(θkϕ)=3となり、D=3r2 である。これは ϕ、すなわち直線 l の向きによらない。

別解

解法2

方針

向かい合う頂点は直線 l までの距離が等しいので、3方向だけを調べればよい。l に垂直な単位ベクトルへの正射影を用い、120度ずつ異なる3本の半径の射影の二乗和を計算する。

解答

正六角形の向かい合う頂点をA1,A4;A2,A5;A3,A6と組にする。同じ組の2点は原点 O に関して対称なので、O を通る直線 l までの距離は等しい。

l に垂直な方向と OA1 のなす角を θ とする。3本の半径 OA1,OA2,OA3 は60度ずつ向きが異なるからD=2r2{cos2θ+cos2(θ+60)+cos2(θ+120)}=2r2[32+12{cos2θ+cos(2θ+120)+cos(2θ+240)}].120度ずつ異なる3つの余弦の和は0なのでD=2r232.従って、直線の向きにかかわらずD=3r2である。

総評

難度5、計算量4。正六角形の対称性を三角関数の和として処理する問題である。想定時間は12分程度。距離を rsin と置ければ、二乗するため絶対値は消え、あとは等間隔角の cos 和が0になることを示すだけである。60 間隔の角を2倍すると 120 間隔になり、3方向の和が打ち消えるという構造を明確に書くと、直線 l によらない理由が伝わる。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 大阪大学 1999年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。