方針
倍角公式を反復してf,gを得る。f(x)=g(x)の4次式から自明な因子x−1を除き3次式Pを作る。(3) はPの単調性と0.6,0.7での符号を使う。
解答
(1)
倍角・加法公式からcos3θ=4cos3θ−3cosθ,cos4θ=2cos22θ−1=8cos4θ−8cos2θ+1.従ってf(x)=4x3−3x,g(x)=8x4−8x2+1.(2)
3α=6π/7であり、4α=78π=2π−76πだからcos3α=cos4αである。x=cosαとおくとf(x)=g(x)より8x4−4x3−8x2+3x+1=0.左辺は(x−1)(8x3+4x2−4x−1)と因数分解できる。cosα=1だからP(x)=8x3+4x2−4x−1とすればP(cosα)=0である。
(3)
0<2π/7<π/3だから21<cos72π<1.一方P′(x)=24x2+8x−4.x≧1/2ではP′(x)>0なので、Pは[1/2,1]で狭義増加する。またP(53)=−12529<0,P(107)=125113>0.[1/2,1]にあるPの零点はただ1つで、それがcos(2π/7)だから0.6<cos72π<0.7.
別解
解法2
方針
Tm+1(x)=2xTm(x)−Tm−1(x) という余弦の漸化式から3倍角・4倍角を作る。(3)は y=2cosα として三次式を簡単化し、区間 [1,2] の単調性と 6/5,7/5 の符号で挟む。
解答
(1) T0(x)=1,T1(x)=x,Tm+1(x)=2xTm(x)−Tm−1(x)と定める。加法定理より x=cosθ のときTm(x)=cosmθである。漸化式を順に計算するとT3(x)=4x3−3x,T4(x)=8x4−8x2+1.従ってf(x)=4x3−3x,g(x)=8x4−8x2+1.(2)
α=2π/7 なら3α=76π,4α=2π−76π,よって cos3α=cos4α である。x=cosα として f(x)=g(x) を整理すると(x−1)(8x3+4x2−4x−1)=0.x=1 だからP(x)=8x3+4x2−4x−1とすればよい。
(3)
y=2x とおくと P(x)=0 はh(y)=y3+y2−2y−1=0となる。0<α<π/3 より 1<y<2 である。この区間ではh′(y)=3y2+2y−2>0だから h は狭義増加する。またh(56)=−12529<0,h(57)=125113>0.従って56<2cos72π<57,すなわち0.6<cos72π<0.7.
総評
難度5、計算量4。3次式を得る際に余分な自明解を除く。最後は対象の余弦が2分の1より大きいことを角の大小から先に押さえ、三次式が狭義増加する区間内で2つの有理数における符号を比較して挟んだ。
冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 1998年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。