方針
対数・指数の定義域からまず , を確認し、与えられた不等式を に整理する。領域は かつ なので、放物線と 軸に挟まれた部分である。(2)では とおき、領域内での の取り得る範囲を求める。上端は の最大値で決まり、下端 は定義域のため実現しない。最後に三角関数を合成して、角度の動く区間上で最大・最小を調べる。
解答
(1)
対数が定義されるためには が必要である。このもとで各項を整理する。 であり、またである。さらに である。したがって与えられた不等式は すなわち と同値である。
ただし でなければならないので、右辺も正である必要がある。すなわち であり、 と合わせて である。よって求める領域は である。これは、 軸より上で、放物線 以下の部分である。ただし 軸上の点は含まない。
(2) とおく。(1)の領域で固定した に対し、 は を動くから、 は を満たす。ここで なので、その最大値は のとき である。したがって である。
逆に、この区間の値はすべて実現する。
ではとすればよい。実際、である。また ではとすれば となる。よって の範囲はである。
このとき である。三角関数を合成すると である。 より である。この区間で の最大値は で1となり、これは で実現する。したがって の最大値は2である。
一方、左端の は含まれないので、 は実現しない。ただし を0に近づけると は に近づく。したがって求める範囲は である。
別解
解法2
方針
和 の値域を、直線 と領域の交わりから直接判定する。上限は放物線上でを最大化して求める。逆に、得られた区間内の が本当にすべて実現することを、 の大きさに応じた具体的な点を与えて確認する。最後に三角関数を合成する。
解答
(1)
定義域は である。各項を底10にそろえるとしたがって領域はである。
(2)
とおく。領域内ではこの必要条件が十分でもあることを確認する。
ならとすればより領域内にある。また ならとすれば である。よってのすべてが実現する。
三角関数を合成すると偏角の範囲は は区間内にあるので最大値は2であり、最小側では が含まれないため は下限にすぎない。したがってである。
総評
難度5、計算量5。前半は対数・指数の整理、後半は領域から の範囲を取り出す問題である。想定時間は15分程度。 の定義域を最初に書かないと、境界の扱いを誤りやすい。(2)では の上限は放物線上で出るが、下限 は領域内で実現しないため、最終的な も含まれない。三角関数の合成後は、角度区間が であることを明示すると、最大値と下限の開閉が判断しやすい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。