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大阪大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

曲線C:y=exと直線l:y=ax+b (a>0,b>0)が2点P(x1,y1)Q(x2,y2)で交わっている.
ただし,x1<x2とする.

(1) x2x1=cとおくとき,y1y2acを用いて表せ.

(2) PQの距離が1であるとする.
曲線Cx軸および2直線x=x1x=x2とで囲まれた図形を
x軸のまわりに1回転させて得られる回転体の体積をV(a)とおくとき,limaV(a)aを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

指数・対数積分 文字消去体積計算極限計算

方針

交点の x 座標差を c=x2x1 とおくと、指数関数上では y2=ecy1 である。割線の傾きが直線 l の傾き a なので、a=(y2y1)/c から y1,y2 を求める。(2)では PQ=1 より c2+(ac)2=1 が得られ、c=1/1+a2 と分かる。回転体の体積はπe2xdxで、(1)の y1,y2 を代入し、c0 の基本極限 (ec1)/c1 を使って V(a)/a を評価する。

解答

(1) x2x1=c であり、y1=ex1, y2=ex2 だから y2=ex2=ex1+c=ecy1 である。また、2点 P,Q を通る直線の傾きは a なので a=y2y1x2x1=y1(ec1)c である。よって y1=acec1 であり、さらに y2=ecy1=acecec1 である。したがって y1=acec1,y2=acecec1 である。

(2) PQ=1 である。横方向の差は c、縦方向の差は、直線の傾きが a であることから y2y1=ac である。したがって 12=PQ2=c2+(ac)2=(1+a2)c2 である。c=x2x1>0 だから c=11+a2 である。特に a のとき c0 かつ ac=a1+a21 である。

曲線 C:y=exx 軸、および2直線 x=x1, x=x2 で囲まれた図形を x 軸のまわりに回転するので、体積はV(a)=πx1x2(ex)2dx=πx1x2e2xdxである。したがってV(a)=π2(e2x2e2x1)=π2(y22y12)である。

(1) の結果を代入すると y22y12=(acec1)2(e2c1) =a2c2(ec1)(ec+1)(ec1)2=a2c2ec+1ec1 である。よって V(a)=π2a2c2ec+1ec1 となる。したがって V(a)a=π2(ac)cec+1ec1 である。

ここでlimc0ec1c=1,limc0(ec+1)=2よりlimc0cec+1ec1=2である。したがってlimaV(a)a=π212=πである。

別解

解法2

方針

距離条件から a を消去し、すべてを c=x2x1 の式に直す。ac0+ と同値であり、a=1c2cとなる。体積の式に代入した後は、指数関数の基本極限だけで評価する。

解答

(1)
y2=ecy1 であり、割線の傾きが a だからa=y2y1c=(ec1)y1c.従ってy1=acec1,y2=acecec1.(2)
PQ=1y2y1=ac からc2+a2c2=1.従って 0<c<1a=1c2c.a のとき、またそのときに限り c0+ である。

回転体の体積はV(a)=πx1x2e2xdx=π2(y22y12).(1)を用いるとV(a)=π2a2c2ec+1ec1.よってV(a)a=π21c2c(ec+1)ec1.ここでlimc01c2=1,limc0ec1c=1,limc0(ec+1)=2だからlimaV(a)a=πである。

総評

難度6、計算量6。指数関数の2交点を直接追うより、間隔 c=x2x1 に情報を集約するのが有効である。想定時間は20分程度。(1)では y2=ecy1 と割線の傾き a の2式から y1,y2 が決まる。(2)では y2y1=ac を使うと距離条件が (1+a2)c2=1 になり、極限の見通しがよくなる。体積は y=ex の回転なので e2x を積分する点、最後は (ec1)/c1 を使う点を丁寧に書きたい。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 大阪大学 1999年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。