方針
接点の 座標を とおくと、曲線の接線が点 を通る条件は、接線の 切片が であること、すなわち に等しい。この右辺を として増減を調べ、方程式 がただ1つの実数解をもつ を探す。最後に、そのときの接線が曲線に他の点で接していないことを、接線と曲線の交点方程式の因数分解で確認する。
解答
接点の 座標を とする。曲線 の における接線は である。この直線が点 を通るための条件は である。
ここで だから である。したがって である。これを とおく。 の増減を調べる。 である。臨界点は であり、値は である。また のとき である。
増減は、 で増加、 で減少、 で増加、 で減少である。したがって水平線 がグラフ とただ1点で交わるのは、最大値 をとる の場合だけである。このとき接点は である。
最後に、対応する接線が曲線にただ1点で接することを確認する。 では だから接線は である。曲線との交点は で調べられ、左辺は と因数分解できる。 では重なって接しており、 では単に交わるだけで接していない。したがってこの接線が曲線に接する点は のただ1点である。
以上より、求める値は である。
別解
解法2(最大切片を因数分解で示す)
方針
接点 における接線の 切片を とする。 を因数分解すると、切片の最大値2と等号点の一意性が微分なしで分かる。 では中間値の定理により の左右に接点があることを示す。
解答
接点の 座標を とすると、接線の 切片はここで二次式の判別式はで、最高次係数は正だからである。従ってであり、等号は のときに限る。
なら接線は1本もない。 なら である一方、だから、方程式 は の左と右に少なくとも1つずつ実数解をもつ。従って接線は少なくとも2本ある。
よって接線がただ1本となりうるのはのときだけであり、このとき接点は に限る。対応する接線は曲線との差はである。重なって接する点は だけで、 では単に交わる。従って問題の2条件をともに満たす値は
総評
接点をパラメータにして、点 から引ける接線の本数を数える微分問題。難度は高め、計算量は中程度で、目安時間は22〜27分。接線条件を と置けるかが核心で、その後は4次関数 の増減表を正確に読む問題になる。 だけが候補になる理由は、 の極大値 、極小値 、もう一つの極大値 の高さ関係から説明する必要がある。最後の「ただ1点で接する」条件は見落としやすく、接線との差を因数分解して、別の交点 が接点ではないことまで確認したい。