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大阪大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

f(x)=x4+x33x2とおく.
曲線y=f(x)に点(0,a)から接線がただひとつ引けるとし,
しかもその接線はただ1点でこの曲線に接するとする.
このときのaの値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

微分関数 接線・法線グラフの概形微分による最大最小

方針

接点の x 座標を t とおくと、曲線の接線が点 (0,a) を通る条件は、接線の y 切片が a であること、すなわち a=f(t)tf(t) に等しい。この右辺を A(t) として増減を調べ、方程式 A(t)=a がただ1つの実数解をもつ a を探す。最後に、そのときの接線が曲線に他の点で接していないことを、接線と曲線の交点方程式の因数分解で確認する。

解答

接点の x 座標を t とする。曲線 y=f(x)x=t における接線は y=f(t)(xt)+f(t) である。この直線が点 (0,a) を通るための条件は a=f(t)tf(t) である。

ここで f(x)=x4+x33x2 だから f(x)=4x3+3x26x である。したがって f(t)tf(t)=t4+t33t2t(4t3+3t26t) =3t42t3+3t2 である。これを A(t)=3t42t3+3t2 とおく。 A(t) の増減を調べる。 A(t)=12t36t2+6t=6t(t+1)(2t1) である。臨界点は t=1,0,12 であり、値は A(1)=2,A(0)=0,A(12)=516 である。また t± のとき A(t) である。

増減は、(,1) で増加、(1,0) で減少、(0,1/2) で増加、(1/2,) で減少である。したがって水平線 y=a がグラフ y=A(t) とただ1点で交わるのは、最大値 2 をとる a=2 の場合だけである。このとき接点は t=1 である。

最後に、対応する接線が曲線にただ1点で接することを確認する。t=1 では f(1)=3,f(1)=5 だから接線は y=5(x+1)3=5x+2 である。曲線との交点は f(x)(5x+2)=0 で調べられ、左辺は x4+x33x25x2=(x+1)3(x2) と因数分解できる。x=1 では重なって接しており、x=2 では単に交わるだけで接していない。したがってこの接線が曲線に接する点は x=1 のただ1点である。

以上より、求める値は a=2 である。

別解

解法2(最大切片を因数分解で示す)

方針

接点 t における接線の y 切片を A(t) とする。2A(t) を因数分解すると、切片の最大値2と等号点の一意性が微分なしで分かる。a<2 では中間値の定理により 1 の左右に接点があることを示す。

解答

接点の x 座標を t とすると、接線の y 切片はA(t)=f(t)tf(t)=3t42t3+3t2.ここで2A(t)=(t+1)2(3t24t+2).二次式の判別式は(4)2432=8<0で、最高次係数は正だから3t24t+2>0である。従ってA(t)2であり、等号は t=1 のときに限る。

a>2 なら接線は1本もない。a<2 なら A(1)=2>a である一方、limtA(t)=limtA(t)=だから、方程式 A(t)=a1 の左と右に少なくとも1つずつ実数解をもつ。従って接線は少なくとも2本ある。

よって接線がただ1本となりうるのはa=2のときだけであり、このとき接点は t=1 に限る。対応する接線はy=5x+2.曲線との差はf(x)(5x+2)=(x+1)3(x2)である。重なって接する点は x=1 だけで、x=2 では単に交わる。従って問題の2条件をともに満たす値はa=2.

総評

接点をパラメータにして、点 (0,a) から引ける接線の本数を数える微分問題。難度は高め、計算量は中程度で、目安時間は22〜27分。接線条件を a=f(t)tf(t) と置けるかが核心で、その後は4次関数 A(t) の増減表を正確に読む問題になる。a=2 だけが候補になる理由は、A(t) の極大値 2、極小値 0、もう一つの極大値 5/16 の高さ関係から説明する必要がある。最後の「ただ1点で接する」条件は見落としやすく、接線との差を因数分解して、別の交点 x=2 が接点ではないことまで確認したい。

冊子PDFで見る阪大の微分の問題で問題集を作る

出典: 大阪大学 2001年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。