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大阪大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

一辺の長さが1の正方形ABCDの辺BC,CD,DA,AB上に,
それぞれ点P,Q,R,S
APB=QPC,PQC=RQD,QRD=SRAとなるようにとる.
ただし,点P,Q,R,Sは,どれも正方形ABCDの頂点とは一致しないものとする.

以下の問いに答えよ.

(1) 線分BPの長さtのとりうる値の範囲を求めよ.

(2) 直線APと直線RSの交点をTとする.
四角形PQRTの面積を線分BPの長さtについての関数と考えてf(t)で表す.
f(t)の最大値を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

図形と方程式三角関数積分 三角比の利用座標設定面積計算

方針

正方形を座標平面に置き,BP=t として P=(t,0) と表す。各角の等しさは,水平線または垂直線となす角の正接を比べることで,Q,R,S の座標を順に決められる。頂点と一致しない条件から t の範囲を絞る。(2)では直線 APRS の交点 T を求め,四角形 PQRT の面積を座標の公式で計算し,微分で最大値を求める。

解答

(1)
正方形を A(0,1),B(0,0),C(1,0),D(1,1) とおく。BP=t とすると,P=(t,0) であり,まず 0<t<1 である。 Q=(1,q) とおく。APB は,点 P から見て左向きの水平線 PBPA のなす角であるから tanAPB=1t である。また QPC は右向きの水平線 PCPQ のなす角なので tanQPC=q1t である。角が等しいから q1t=1t,q=1tt となる。Q が辺 CD 上の頂点でない点であるためには 0<q<1 すなわち t>12 が必要である。

次に R=(r,1) とおく。点 Q で,QC は下向きの垂直線,QD は上向きの垂直線である。したがって tanPQC=1tq=t, また tanRQD=1r1q である。角が等しいので 1r1q=t である。q=(1t)/t を代入すると 1q=11tt=2t1t だから 1r=t2t1t=2t1,r=22t である。

最後に S=(0,s) とおく。点 R で,RD は右向きの水平線,RA は左向きの水平線である。上と同様に tanQRD=1q1r,tanSRA=1sr である。角が等しいので 1q1r=1sr である。ここで 1q=2t1t,1r=2t1,r=22t だから 1q1r=1t となり,1sr=1t,s=1rt=122tt=32tである。S が辺 AB 上の頂点でない点であるためには 0<s<1 である。すなわち 0<32t<1 であり,これを解いて 23<t<1 を得る。

(2)
直線 APy=1xt である。また R=(22t,1)S=(0,32/t) だから,直線 RS の傾きは 1(32/t)22t=1t であり,y=32t+xt と書ける。交点 T1xt=32t+xt を満たすので x=1t,y=21t である。したがって T=(1t,21t) である。

四角形 PQRT の頂点をこの順に並べ,座標による面積公式を用いる。すなわちP=(t,0),Q=(1,1tt),R=(22t,1),T=(1t,21t)として計算する。23<t<1 ではこの順にたどる向きで正の面積が得られるので,2f(t)=t1tt+11+(22t)(21t)+(1t)0{01+1tt(22t)+1(1t)+(21t)t}=4(1t)(2t1)t.したがって f(t)=2(1t)(2t1)t である。

これを f(t)=64t2t と書くと f(t)=4+2t2=2(12t2)t2 である。したがって f(t)=0 となるのは t=12 であり,これは 23,1 に含まれる。また f(t)>0t<1/2f(t)<0t>1/2 であるから,この点で最大となる。最大値は f(12)=641222=642 である。よって 642 が最大値である。

総評

角条件を正接の比に直して,Q,R,S を順に決める座標幾何の問題である。目安は30分程度。Q の条件だけでは t>12 までしか出ず,最後の S が辺上の頂点でない点である条件から t>23 まで絞られる。面積は式が長くなるため,頂点座標を順に並べて公式に代入し,その後で微分するのが安全である。

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出典: 大阪大学 2006年度 前期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。