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東北大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

Oを原点とする平面の1次変換fがあって,
任意の点Pがうつされる点をQとするとき,
線分OQの長さは線分OPの長さの2倍になっている.
とくにfは点(1,0)を点(3,1)にうつす.
このような1次変換fを表す行列Aを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

行列ベクトル ベクトル成分計算内積の利用必要十分条件

方針

(1,0) の像から行列の第1列を決め、第2列を未知数で置く。
任意の点の原点からの距離が2倍になる条件を x,y の恒等式にして、
交差項と y2 の係数を比較する。

解答

(1,0)(3,1) に移るから、求める行列をA=(3p1q)とおく。点 P(x,y) の像はQ=(3x+py,x+qy)である。距離が常に2倍になる条件は、すべての実数 x,y に対して(3x+py)2+(x+qy)2=4(x2+y2)が成り立つことである。左辺を整理すると4x2+2(3pq)xy+(p2+q2)y2となるから、係数比較により3pq=0,p2+q2=4を得る。したがって q=3p4p2=4 であるから(p,q)=(1,3),(1,3).よってA=(3113),A=(3113).

別解

解法2(列ベクトルの幾何)

方針

長さを常に2倍にする条件を、基本ベクトルの像の長さと直交性として読む。
第1列は既知なので、それに垂直で長さ2の第2列を直接決める。

解答

行列の2本の列ベクトルを a,b とする。
任意の実数 x,y に対してxa+yb2=4(x2+y2)である。ここで (x,y)=(1,0),(0,1),(1,1) を順に代入するとa=b=2,ab=0が分かる。

第1列はa=(3,1)である。これに垂直なベクトルは (1,3) の実数倍であり、
(1,3) 自身の長さが2である。したがって第2列はb=(1,3),b=(1,3)の2通りである。ゆえに解法1と同じ2個の行列を得る。

総評

難度5、計算量4、目安8〜12分。任意の点で長さが2倍という条件は、行列の列ベクトルが互いに直交し、それぞれ長さ2であることを意味する。
採点上は、第1列の確定、交差項の消去または直交条件、符号の異なる2通りを漏れなく書くことが要点である。
原問題が行列を明示しているため行列を用いるのが自然であり、2解法とも高校数学の範囲内で完結している。
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出典: 東北大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。