方針
(1) はまず y′ を求め、弧長の被積分関数 1+(y′)2 が ay に等しいことを利用する。弧長 l と Y の関係は、和と差の積から l2=Y2−a2 と整理できる。(2)は Y=2a から eX/a を決める。(3)は円板法で回転体の体積を求め、(2)で得た指数の値を代入する。
解答
(1) y=2a(ex/a+e−x/a)を微分するとy′=21(ex/a−e−x/a).恒等式(ex/a+e−x/a)2=(ex/a−e−x/a)2+4から1+(y′)2=21(ex/a+e−x/a)=ayである。よって弧長はl=∫0X1+(y′)2dx=2a(eX/a−e−X/a).一方Y=2a(eX/a+e−X/a)だから Y2−l2=a2。X>0 より l>0 なのでl=Y2−a2.(2)
l=3a から Y=2a である。u=eX/a>1 とおけばu+u1=4,したがって u=2+3。よってQ=(alog(2+3),2a).(3)
円板法によりV=π∫0Xy2dx.y2=4a2(e2x/a+2+e−2x/a)だからV=4πa2{2a(e2X/a−e−2X/a)+2X}.u=2+3 についてu−u1=23,u+u1=4,u2−u21=83であり、X=alogu である。したがってV=πa3{3+21log(2+3)}.
別解
解法2(指数を媒介変数にする)
方針
指数関数の値 u を媒介変数とし、x と y を u で表す。弧長も体積も u に関する積分で直接求め、終点での u の値を最後まで共通して使う。
解答
(1) u=ex/a(u≧1)とおくとx=alogu,y=2a(u+u1).よってdudx=ua,dudy=2a(1−u21).速さは(dudx)2+(dudy)2=2a(1+u21)である。U=eX/a>1 とおけばl=2a∫1U(1+u21)du=2a(U−U1).一方Y=2a(U+U1)だから Y2−l2=a2。したがってl=Y2−a2.(2)
l=3a から Y=2a。またU+U1=4,U>1より U=2+3 である。ゆえにQ=(alog(2+3),2a).(3)
dx=adu/u を用いるとV=π∫0Xy2dx=4πa3∫1U(u+u2+u31)du=8πa3(U2−U21)+2πa3logU.U−1/U=23、U+1/U=4 なので U2−U−2=83。したがってV=πa3{3+21log(2+3)}.
総評
難度は10段階で7、計算量は10段階で6程度。試験場ではおよそ38分を見込む。指数関数の曲線だが、ex/a+e−x/a と ex/a−e−x/a の組が何度も現れるため、和と差の関係を意識すると計算が軽くなる。(1)で弧長が Y と直接結びつくところが最大の見どころで、これを使えば (2) は短い。(3)は体積積分そのものは標準的だが、u=2+3 とその逆数を使って指数の値を整理する必要がある。
冊子PDFで見る東北大の指数・対数の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。