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東北大学 1982年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

曲線y=a2(ex/a+e−x/a)(a>0)について、次の問いに答えよ。

(1) この曲線上の2点 P(0,a)、Q(X,Y)(X>0)の間の弧の長さ l を、a,Y で表せ。

(2) l=3 a のとき、点 Q(X,Y)(X>0)の座標を求めよ。

(3) (2)の Q について、弧 PQ⌢ と3直線 x=0、x=X、y=0 で囲まれる部分を x 軸のまわりに回転させて得られる回転体の体積を求めよ。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25分

指数・対数、積分 体積計算、置換積分、計算整理

方針

(1) はまず y′ を求め、弧長の被積分関数 1+(y′)2 が ya に等しいことを利用する。弧長 l と Y の関係は、和と差の積から l2=Y2−a2 と整理できる。(2)は Y=2a から eX/a を決める。(3)は円板法で回転体の体積を求め、(2)で得た指数の値を代入する。

解答

(1) y=a2(ex/a+e−x/a)を微分するとy′=12(ex/a−e−x/a).恒等式(ex/a+e−x/a)2=(ex/a−e−x/a)2+4から1+(y′)2=12(ex/a+e−x/a)=yaである。よって弧長はl=∫0X1+(y′)2 dx=a2(eX/a−e−X/a).一方Y=a2(eX/a+e−X/a)だから Y2−l2=a2。X>0 より l>0 なのでl=Y2−a2.(2)
l=3a から Y=2a である。u=eX/a>1 とおけばu+1u=4,したがって u=2+3。よってQ=(alog⁡(2+3), 2a).(3)
円板法によりV=π∫0Xy2 dx.y2=a24(e2x/a+2+e−2x/a)だからV=πa24{a2(e2X/a−e−2X/a)+2X}.u=2+3 についてu−1u=23,u+1u=4,u2−1u2=83であり、X=alog⁡u である。したがってV=πa3{3+12log⁡(2+3)}.

別解

解法2(指数を媒介変数にする)

方針

指数関数の値 u を媒介変数とし、x と y を u で表す。弧長も体積も u に関する積分で直接求め、終点での u の値を最後まで共通して使う。

解答

(1) u=ex/a(u≧1)とおくとx=alog⁡u,y=a2(u+1u).よってdxdu=au,dydu=a2(1−1u2).速さは(dxdu)2+(dydu)2=a2(1+1u2)である。U=eX/a>1 とおけばl=a2∫1U(1+1u2) du=a2(U−1U).一方Y=a2(U+1U)だから Y2−l2=a2。したがってl=Y2−a2.(2)
l=3a から Y=2a。またU+1U=4,U>1より U=2+3 である。ゆえにQ=(alog⁡(2+3), 2a).(3)
dx=a du/u を用いるとV=π∫0Xy2 dx=πa34∫1U(u+2u+1u3) du=πa38(U2−1U2)+πa32log⁡U.U−1/U=23、U+1/U=4 なので U2−U−2=83。したがってV=πa3{3+12log⁡(2+3)}.

総評

難度は10段階で7、計算量は10段階で6程度。試験場ではおよそ38分を見込む。指数関数の曲線だが、ex/a+e−x/a と ex/a−e−x/a の組が何度も現れるため、和と差の関係を意識すると計算が軽くなる。(1)で弧長が Y と直接結びつくところが最大の見どころで、これを使えば (2) は短い。(3)は体積積分そのものは標準的だが、u=2+3 とその逆数を使って指数の値を整理する必要がある。

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出典: 東北大学 1982年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。