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東北大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

aba1a2b>0なる定数とし,
xの関数f(x)=2e2xaex+bxを考える.

(1) f(x)が単調増加となるとき,abの満たすべき条件を求めよ.

(2) y=f(x)y=bxx=0により囲まれる図形の面積Sを求めよ.

(3) (1)の条件のもとでaを動かすとき,
Sの最大値Mbの関数として表せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安22

指数・対数微分積分 微分による最大最小面積計算、範囲評価

方針

導関数に t=ex>0 を代入すると2次式になる。その最小値から単調増加条件を求める。面積では2曲線の交点を決めて定積分し、第(3)問は許される a の区間上で上に凸な2次式 S(a) の端点を比較する。

解答

(1) f(x)=4e2xaex+b.t=ex>0 とおくとf(x)=4t2at+b=4(ta8)2+ba216.a1 だから頂点 t=a/8t>0 の範囲内にある。したがって f(x)0 がすべての x で成り立つための必要十分条件はba216.もとの条件と合わせるとa1,a2,ba216である。

(2) y=f(x)y=bx の交点は2e2xaex=ex(2exa)=0よりx=loga2.もう1本の境界は x=0 である。a>2 でも 1a<2 でも、2曲線間の面積はS=0log(a/2)(2e2xaex)dx=[e2xaex]0log(a/2)=(a2)24.(3) 第(1)問の条件は1a4b,a2.(1)したがって許される a が存在するのは b1/16 のときである。S(a)=(a2)2/4 は上に凸なので、区間 (1) での最大値は端点 a=1a=4b の値の大きい方である。a=2 の除外は最大値を変えない。S(1)=14,S(4b)=(2b1)2.b1/16 の範囲で両者を比較すると(2b1)214116b916.よってM(b)={14(116b916),(2b1)2(b>916).0<b<1/16 では第(1)問の条件を満たす a が存在しない。

別解

解法2:微分の平方完成と面積の変数変換

方針

単調性は導関数を ex について平方完成する。面積は t=ex と変数変換すると指数関数の積分が1次式の積分になり、S=(a2)2/4 がすぐ得られる。最後は頂点から遠い端点を選ぶ幾何として最大値を判定する。

解答

(1) f(x)=4(exa8)2+ba216.ex は正の実数全体を動き、a/8>0 なので、導関数の最小値は ba2/16 である。よって単調増加の条件はba216.(2) t=ex とおくと dx=dt/t である。曲線間の差は t(2ta) だから、交点に対応する t の値は 1a/2 である。したがってS=1a/2t(2ta)dtt=1a/2(2ta)dt=[t2at]1a/2=(a2)24.(3) 条件は 1a4b である。Sa=2 からの距離の2乗の4分の1なので、区間の両端のうち2から遠い方で最大になる。12=1,4b2=22b1.これらが等しくなるのは、許される範囲では b=1/16,9/16 である。以上からM(b)={14(116b916),(2b1)2(b>916)を得る。

総評

難度は10段階中7、計算量は10段階中6。ex>0 を新しい変数と見ることで、単調性は2次関数の最小値に帰着する。第(2)問の面積は交点の左右関係が a=2 を境に変わるため、絶対値を付けて一つの式にまとめる。第(3)問では、固定した b に対する a の存在範囲と、0<b<1/16 では対象が空になることを明記したい。目安時間は22分。

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出典: 東北大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。