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東北大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

1辺の長さが1のひし形ABCDがある.
その頂点Aの座標は(0, 1),Cの座標は(0, 1+2t) (0<t<1)で,
B,Dはそれぞれ第1象限,第2象限にある.

(1) このひし形をx軸のまわりに回転してできる立体の体積V(t)を求めよ.

(2) V(t)が最大となるときのCの座標を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20分

積分、図形と方程式、微分 座標設定、体積計算、微分による最大最小

方針

もう一方の対角線の半分を三平方で求める。各 x の縦切片は、ひし形の中心の上下に同じ長さだけ伸びるので、回転断面の円環面積を積分する。

解答

対角線 AC の半分は t である。もう一方の対角線の半分を u とするとt2+u2=1,u=1−t2.ひし形の中心の高さは y0=1+t、面積は2tu=2t1−t2である。

(1)
∣x∣≦u における縦切片はy0−h(x)≦y≦y0+h(x),h(x)=t(1−∣x∣u).したがって回転断面積はπ{(y0+h)2−(y0−h)2}=4πy0h.よってV=4πy0∫−uuh(x) dx=4π(1+t) tu=4πt(1+t)1−t2.(2)F(t)=t(1+t)1−t2と置くとF′(t)=−(t+1)(3t2−t−1)1−t2.0<t<1 で最大となるのはt=1+136.したがってC=(0,4+133).

別解

解法2

方針

高さ y の水平切片を円筒殻として積分する。中心 y0=1+t の上下で切片長が等しいため、上下を組にすると半径の和が一定になる。最大化は対数微分で行う。

解答

半対角線はt,u=1−t2,中心の高さは y0=1+t、面積は 2tu である。

(1)
中心から上下へ距離 s (0≦s≦t) の2本の水平切片は長さが等しい。その長さを L(s) とすると、2本を回した円筒殻の体積要素は2π{(y0+s)+(y0−s)}L(s) ds=4πy0L(s) ds.また2∫0tL(s) ds=2tuだからV=4πy0∫0tL(s) ds=4πt(1+t)1−t2.(2)F(t)=t(1+t)1−t2 に対しF′(t)F(t)=1t+11+t−t1−t2.これが0となる条件は3t2−t−1=0.範囲内の根は t=(1+13)/6 で、両端では F(t)→0 だからここで最大である。よってC=(0,4+133).

総評

ひし形の対角線、回転体積、1変数最大化が主題である。目安時間は20分。高校範囲の円環・円筒殻積分だけで体積を導く。縦切片法と水平切片法で体積式を照合し、端点で体積が0へ近づくことと内部臨界点での増減も確認した。

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出典: 東北大学 1983年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。