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東北大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

abを正の整数とする.関数f(x)=4x3ax2+2bx8が次の3つの条件を同時に満たすようなabの組をすべて求めよ.

(i) f(1)>0

(ii) f(x)は極値をもつ.

(iii) cn=02n1f(x)dx (n=1,2,3)で定義されるc1c2c3
等比数列をなす.

難易度7/ 10計算量8/ 10目安24

微分積分整数 判別式数え上げ、計算整理

方針

3条件を順に整数条件へ直す。f(1)>0 は一次不等式、極値をもつ条件は導関数の判別式が正であること。c1,c2,c3 は積分して明示し、等比数列条件を c22=c1c3 として整理する。ここで (a21)(b14)=0 が出るので、a=21 の場合と b=14 の場合を別々に、正の整数条件まで丁寧に絞る。

解答

まず条件(i)を調べる。 f(1)=4a+2b8=2ba4 だから 2ba4>0 すなわち a<2b4 である。

次に条件(ii)を調べる。 f(x)=12x22ax+2b である。f(x) が極値をもつには、2次方程式 f(x)=0 が異なる2つの実数解をもてばよい。判別式より (2a)24122b>0 すなわち a2>24b である。

次に条件(iii)を計算する。原始関数はf(x)dx=x4a3x3+bx28xである。したがってc1=1a3+b8=a3+b7,c2=168a3+4b16=8a3+4b,c3=25664a3+16b32=64a3+16b+224.c1,c2,c3 が等比数列をなす条件は c22=c1c3 である。代入して整理すると 163(a21)(b14)=0 となる。よって a=21またはb=14 である。

【場合1:a=21
条件(i)は 2b25>0 より、b は正の整数なので b13 である。条件(ii)は 212>24b すなわち 441>24b であるから b18 である。したがって b=13,14,15,16,17,18 を得る。

【場合2:b=14
条件(i)は 28a4>0 より a<24 である。条件(ii)は a2>2414=336 であり、a は正の整数なので a19 である。したがって a=19,20,21,22,23 を得る。

以上を合わせる。ただし (21,14) は両方の場合に含まれる。求める組は(21,13),(21,14),(21,15),(21,16),(21,17),(21,18),(19,14),(20,14),(22,14),(23,14)である。

別解

解法2:積分値を3倍して因数分解を見通す

方針

分母を避けるため dn=3cn と置く。三つの積分値を整数係数で書き、等比条件 d22=d1d3 を展開すると、a21b14 の積へ因数分解できる。得られた二直線上で、f(1)>0 と導関数の判別式条件を整数範囲として交差させ、重複する一点を一度だけ数える。

解答

条件 (i) はf(1)=2ba4>0.またf(x)=12x22ax+2bが異なる二実根をもつ条件はa2>24b.原始関数から dn=3cn を計算するとd1=a+3b21,d2=8a+12b,d3=64a+48b+672.三項が等比数列となるには d22=d1d3 であり、整理すると48(a21)(b14)=0.(a,b)=(21,14) では三項とも0なので、この条件はこの場合も十分である。

a=21 なら 2b25>0441>24b よりb=13,14,15,16,17,18.b=14 なら 24a>0a2>336 よりa=19,20,21,22,23.重複する (21,14) を一度だけ書くと、求める組は(21,13),(21,14),(21,15),(21,16),(21,17),(21,18),(19,14),(20,14),(22,14),(23,14)である。

総評

難度7、計算量8、目安時間24分。積分値の等比条件を因数分解し、二つの整数直線 a=21b=14 上で残る範囲を調べる問題である。c22=c1c3 の展開、導関数の判別式の厳密不等号、正の整数への丸めが主要な得点点になる。三項が全て0となる (21,14) も等比数列として適合し、重複は一度だけ数える。

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出典: 東北大学 1987年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。