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東北大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

関数f(x)=∣2x2+x−1x−1∣について、次の問いに答えよ。

(1) 極値を求めよ。

(2) 曲線 y=f(x) の漸近線を求めよ。

(3) 曲線 y=f(x) の概形をかけ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安30分

関数、微分 絶対値の処理、グラフの概形、増減表

方針

絶対値の中を g(x) と置き、零点 −1,1/2 と除外点1で区間を分ける。各区間の g′ の符号と折れ点を合わせて極値を判定し、割り算から漸近線を読む。

解答

g(x)=2x2+x−1x−1=2x+3+2x−1とおく。零点と定義されない点はx=−1,x=12,x=1である。符号はx(−∞,−1)−1(−1,1/2)1/2(1/2,1)1(1,∞)g(x)−0+0−未定義+となる。またg′(x)=2−2(x−1)2=2x(x−2)(x−1)2.(1)
絶対値の折れ点からx=−1,12で極小値0をとる。区間 (−1,1/2) では f=g であり、g′ は x=0 を境に正から負へ変わるからx=0 で極大値 1.区間 (1,∞) では f=g であり、g′ は x=2 を境に負から正へ変わるからx=2 で極小値 9.(2)
垂直方向の漸近線はx=1.x→∞ では g>0、x→−∞ では g<0 だから、斜めの漸近線はそれぞれy=2x+3(x→∞),y=−2x−3(x→−∞).(3)
以上の増減、零点、3本の漸近線を用いて次のように描ける。

別解

解法2:有理関数のグラフを反転し平方差で極値を示す

方針

まず g(x)=2x+3+2/(x−1) のグラフを考え、負の部分だけを x 軸対称に折り返す。主要区間の極値は g−1、g−9 を平方の形へ因数分解して示す。

解答

g(x)=2x+3+2x−1,f(x)=∣g(x)∣とする。g の零点は −1,1/2 で、x=1 は定義されない。したがって g の負の部分x<−1,12<x<1を x 軸に関して折り返せば f のグラフになる。

(1)
−1<x<1/2 では f=g であり、g(x)−1=2x2x−1≦0.等号は x=0 のときだけなので、ここで極大値1をとる。

x>1 では f=g であり、g(x)−9=2(x−2)2x−1≧0.等号は x=2 のときだけなので、ここで極小値9をとる。また零点 −1,1/2 は折り返し点であり、極小値0をとる。残る区間ではg′(x)=2x(x−2)(x−1)2の符号から単調であり、他の極値はない。

(2) g(x)−(2x+3)=2x−1より、x=1 が垂直方向の漸近線である。右では f=g、左の無限遠では f=−g なのでy=2x+3,y=−2x−3が左右それぞれの斜めの漸近線である。

(3)
g の負の部分を上へ折り返し、(1) の4つの極値と (2) の漸近線を記入すれば概形が定まる。特に x=1 の左右ではともに f(x)→∞ である。

総評

難度6、計算量5。絶対値の零点・除外点・停留点を区別する問題で、想定時間は30分程度。区分微分とグラフ反転の2方法で極値を確認した。斜めの漸近線が左右で異なり、x=1 の両側で上へ発散することが作図の要点である。

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出典: 東北大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。