方針
共通接線を、C1 の接点 x=s における接線と、C2 の接点 x=t における接線としてそれぞれ書く。傾きと切片を比較して s,t を求める。a=2 では2曲線が x=0 で交わるので、閉じた領域を [t,0] と [0,s] に分け、上側の曲線から共通接線を引いて積分する。
解答
(i) C1:y=ex の x=s における接線は y=es(x−s)+es=esx+es(1−s) である。また C2:y=eax の x=t における接線は y=aeat(x−t)+eat=aeatx+eat(1−at) である。これらが同じ直線であるから、傾きと切片を比較して es=aeat,es(1−s)=eat(1−at) を得る。
第1式より es/eat=a なので s−at=loga である。また第2式を第1式で割ると 1−s=a1−at となり、s−t=1−a1 を得る。これらを連立して解くと s=1−a−1loga,t=a1−a−1loga である。
(ii) a=2 のとき s=1−log2,t=21−log2 である。共通接線は、傾きが es=e/2 であり、切片が es(1−s)=(e/2)log2 だから y=2e(x+log2) である。
2曲線 y=ex と y=e2x は x=0 で交わる。したがって、囲まれた図形の面積 S はS=∫t0{e2x−2e(x+log2)}dx+∫0s{ex−2e(x+log2)}dxである。ここで t=21−log2,s=1−log2 を代入して計算すると、S=[21e2x−4ex2−2e(log2)x]t0+[ex−4ex2−2e(log2)x]0s=163e−21.よって求める面積は 163e−21 である。
別解
解法2
方針
共通接線の傾きを m と置く。指数関数では接点を傾きから逆算できるので、2曲線の接線の切片を m だけで表し、一致条件を解く。
解答
共通接線の傾きを m>0 とする。y=ex では導関数も ex なので、接点の x 座標はs=logm.その接線の切片は m(1−logm) である。
一方、y=eax ではaeat=mだからt=a1logam.接線の切片はam−mt=am(1−logam).2つの切片を等しくすると1−logm=a1(1−logam).したがってlogm=1−a−1loga.よってs=1−a−1loga,t=a1−a−1loga.a=2 のときs=1−log2,t=21−log2,共通接線はl: y=2e(x+log2)である。2曲線は x=0 で交わるから、面積はS=∫t0{e2x−2e(x+log2)}dx+∫0s{ex−2e(x+log2)}dx.各接点の値 es=e/2、e2t=e/4 を用いて整理するとS=163e−21.
総評
難度7、計算量6。共通接線は傾きと切片の両方が一致する。面積は2曲線の交点 x=0 で積分を分け、各区間で上側の指数曲線から接線を引く。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。
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出典: 東北大学 1996年度 前期日程 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。