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東北大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

直線lは曲線C1:y=ex,C2:y=eax (a>1)の両方に接するとする.

(i) lとC1との接点Pのx座標をsとし,
lとC2との接点Qのx座標をtとする.
このとき,s,tをaを用いて表せ.

(ii) a=2のときlとC1,C2で囲まれた図形の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25分

指数・対数、積分 接線・法線、面積計算、置換積分

方針

共通接線を、C1 の接点 x=s における接線と、C2 の接点 x=t における接線としてそれぞれ書く。傾きと切片を比較して s,t を求める。a=2 では2曲線が x=0 で交わるので、閉じた領域を [t,0] と [0,s] に分け、上側の曲線から共通接線を引いて積分する。

解答

(i) C1:y=ex の x=s における接線は y=es(x−s)+es=esx+es(1−s) である。また C2:y=eax の x=t における接線は y=aeat(x−t)+eat=aeatx+eat(1−at) である。これらが同じ直線であるから、傾きと切片を比較して es=aeat,es(1−s)=eat(1−at) を得る。

第1式より es/eat=a なので s−at=log⁡a である。また第2式を第1式で割ると 1−s=1−ata となり、s−t=1−1a を得る。これらを連立して解くと s=1−log⁡aa−1,t=1a−log⁡aa−1 である。

(ii) a=2 のとき s=1−log⁡2,t=12−log⁡2 である。共通接線は、傾きが es=e/2 であり、切片が es(1−s)=(e/2)log⁡2 だから y=e2(x+log⁡2) である。

2曲線 y=ex と y=e2x は x=0 で交わる。したがって、囲まれた図形の面積 S はS=∫t0{e2x−e2(x+log⁡2)}dx+∫0s{ex−e2(x+log⁡2)}dxである。ここで t=12−log⁡2,s=1−log⁡2 を代入して計算すると、S=[12e2x−e4x2−e2(log⁡2)x]t0+[ex−e4x2−e2(log⁡2)x]0s=3e16−12.よって求める面積は 3e16−12 である。

別解

解法2

方針

共通接線の傾きを m と置く。指数関数では接点を傾きから逆算できるので、2曲線の接線の切片を m だけで表し、一致条件を解く。

解答

共通接線の傾きを m>0 とする。y=ex では導関数も ex なので、接点の x 座標はs=log⁡m.その接線の切片は m(1−log⁡m) である。

一方、y=eax ではaeat=mだからt=1alog⁡ma.接線の切片はma−mt=ma(1−log⁡ma).2つの切片を等しくすると1−log⁡m=1a(1−log⁡ma).したがってlog⁡m=1−log⁡aa−1.よってs=1−log⁡aa−1,t=1a−log⁡aa−1.a=2 のときs=1−log⁡2,t=12−log⁡2,共通接線はl: y=e2(x+log⁡2)である。2曲線は x=0 で交わるから、面積はS=∫t0{e2x−e2(x+log⁡2)} dx+∫0s{ex−e2(x+log⁡2)} dx.各接点の値 es=e/2、e2t=e/4 を用いて整理するとS=3e16−12.

総評

難度7、計算量6。共通接線は傾きと切片の両方が一致する。面積は2曲線の交点 x=0 で積分を分け、各区間で上側の指数曲線から接線を引く。 2解法の最終値を照合し、境界条件・符号・定義域も確認した。

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出典: 東北大学 1996年度 前期日程 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。