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東北大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

(1) log⁡xをxの自然対数とする.
このとき,関数f(x)=log⁡xx (x>0)の極値,
およびy=f(x)のグラフとx軸との交点を求め,
y=f(x)のグラフの概形をかけ.

(2) aを正の数とする.
不等式ax≧xaが,
x≧aである任意のxに対して成り立つような,
aの範囲を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20分

指数・対数、微分 増減表、微分による最大最小、不等式評価

方針

(1) はf′(x)の符号を調べ、x=eで極大になること、x=1でx軸と交わること、端の挙動を押さえて概形を描く。(2)は正の数について対数を取り、ax≧xaをf(a)≧f(x)に変形する。あとは[a,∞)でfの最大点が左端aになる条件を読む。

解答

(1) f(x)=log⁡xx を微分すると f′(x)=1−log⁡xx2 である。x2>0より、符号は1−log⁡xで決まる。したがって 0<x<eで増加,x>eで減少 である。よってx=eで極大値 f(e)=1e をとる。

また、x軸との交点は f(x)=0 すなわちlog⁡x=0より x=1 である。さらにx→+0でf(x)→−∞、x→∞でf(x)→0である。したがって、グラフはx=1でx軸を横切り、x=eで極大値1/eをとった後、正のままx軸に近づく。

(2) a>0, x>0なので、対数をとると ax≧xa は xlog⁡a≧alog⁡x と同値である。ax>0で割ると log⁡aa≧log⁡xx すなわち f(a)≧f(x) となる。

これが任意のx≧aで成り立つには、[a,∞)においてfが左端x=aで最大になればよい。(1)よりfはeまで増加し、その後減少する。したがってa≧eなら条件を満たす。

一方、a<eならx=eはx≧aを満たし、しかもf(e)>f(a)であるから条件を満たさない。よって求める範囲は a≧e である。

別解

解法2

方針

(1) は通常どおり増減を調べる。(2)では Φ(x)=xlog⁡a−alog⁡x を直接微分し、x=a から先で常に非負となる条件を判定する。

解答

(1) f′(x)=1−log⁡xx2.よって 0<x<e で増加、x>e で減少し、x=e で極大値 1e.f(x)=0 は x=1。またlim⁡x→0+f(x)=−∞,lim⁡x→∞f(x)=0であり、これらから概形が定まる。

(2) Φ(x)=xlog⁡a−alog⁡xとおく。条件 ax≧xa は Φ(x)≧0 と同値で、Φ(a)=0 である。Φ′(x)=log⁡a−ax.a≧e なら x≧a に対してΦ′(x)≧log⁡a−1≧0,したがって Φ(x)≧Φ(a)=0。

一方 a<e ならΦ′(a)=log⁡a−1<0なので、a のすぐ右で Φ(x)<0 となる。よって必要十分な範囲はa≧e.

総評

難度6、計算量5。目安時間は20分。指数不等式を直接扱わず、対数を取ってlog⁡x/xの大小比較へ移すのが核心である。(1)の増減結果を(2)でそのまま利用する構成なので、a<eのときにx=eが反例になることまで明記すると答案が締まる。

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出典: 東北大学 1997年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。