方針
u=ex と置いて u>0 の3次式 u(u−3)2 として扱う。極値は df/du と du/dx>0 から判定する。(2) では極大値 b=4 と曲線の交点を u で求め,dx=du/u により面積積分を1変数の有理式と多項式の積分に直す。
解答
(1) u=ex とおくと u>0 であり,f(x)=ex(ex−3)2=u(u−3)2 である。u で微分すると dud{u(u−3)2}=(u−3)2+2u(u−3)=(u−3)(3u−3)=3(u−1)(u−3) である。また du/dx=ex=u>0 だから f′(x)=3u(u−1)(u−3) である。
したがって,0<u<1 で f′(x)>0,1<u<3 で f′(x)<0,3<u で f′(x)>0 となる。すなわち u=1,u=3 に対応する x=0,x=log3 で極値をとる。値は f(0)=1⋅(1−3)2=4,f(log3)=3(3−3)2=0 である。よって 極大値 4 (x=0),極小値 0 (x=log3) である。
(2) (1) より b=4 である。直線 y=4 と曲線の交点は u(u−3)2=4 で決まる。左辺を移項して u3−6u2+9u−4=0 であり,これは (u−1)2(u−4)=0 と因数分解できる。u=1 は極大点で接している点,u=4 はもう一方の交点である。したがって囲まれる部分は x=0 から x=log4 までで,その面積は∫0log4{4−f(x)}dxである。 u=ex とすると dx=du/u であり,積分範囲は u=1 から u=4 になる。よって面積は∫14{u4−(u−3)2}duである。ここで∫14(u−3)2du=∫14(u2−6u+9)du=3だから,求める面積は 4log4−3 である。
極大値の直線と囲まれる領域
別解
解法2
方針
置換をせず、x のまま微分・積分する。指数関数の正値を利用して増減を決め、面積は ex,e2x,e3x の原始関数を直接代入して求める。
解答
(1) f′(x)=3e3x−12e2x+9ex=3ex(ex−1)(ex−3).ex>0 だから、x<0 で増加、0<x<log3 で減少、
x>log3 で増加する。したがって極大値 4 (x=0),極小値 0 (x=log3)である。
(2)
直線 y=4 との交点はe3x−6e2x+9ex−4=0.u=ex と見て因数分解だけ行うと(ex−1)2(ex−4)=0なので、囲まれる区間は 0≦x≦log4 である。面積を
S とすればS=∫0log4(4−e3x+6e2x−9ex)dx=[4x−31e3x+3e2x−9ex]0log4=4log4−3.よって求める面積は 4log4−3 である。
総評
難度は10段階中6、計算量は10段階中6。目安時間は20分。指数関数のまま微分・積分すると式が膨らむため,u=ex と置いて u(u−3)2 に直すのが決定的である。(2) では u=1 が接点で重解になることを確認すると,囲まれる区間が [0,log4] だと分かる。面積積分では dx=du/u を忘れると答えが変わるので,置換後の integrand を丁寧に書く必要がある。 2解法の結論を照合し、端点・符号・定義域・必要十分性を再確認した。図を含む場合は本文との対応と縮尺に依存しない論証も確認している。
冊子PDFで見る東北大の指数・対数の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 1995年度 前期日程 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。