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東北大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

a0<a<1を満たす定数とし,
f(x)=cos2x2acosx+1とする.

(1) f(x)0xπで減少関数となるaの範囲を求めよ.

(2) f(x)0xπにおける最大値はf(0)であることを示せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

三角関数微分 置換微分による最大最小、範囲評価

方針

u=cosx とおくと、0xπu は1から 1 へ減少する。したがって f(x)x について減少する条件は、g(u)=(2u23)/(au+1)u について増加する条件になる。分母は 0<a<1 から常に正であり、g(u) の符号は 2au2+4u+3a の符号で決まる。(2)は単調性に頼らず、任意の 1u1 に対して g(u)g(1) を2次式の端点評価で示す。

解答

(1) u=cosx とおく。0xπx が増加すると、u は1から 1 へ減少する。また cos2x=2cos2x1=2u21 であるから f(x)=2u23au+1 である。これを g(u)=2u23au+1 とおく。0<a<11u1 だから au+11a>0 である。 x が増加すると u は減少するので、f(x)x について減少するためには、g(u)u について増加すればよい。微分するとg(u)=4u(au+1)a(2u23)(au+1)2=2au2+4u+3a(au+1)2である。分母は正なので、必要十分条件は 2au2+4u+3a0(1u1) である。 N(u)=2au2+4u+3a とおく。この2次式は上に開き、頂点の u 座標は 44a=1a である。0<a<1 より 1/a<1 なので、区間 [1,1] では N(u) は増加する。したがって最小値は u=1 でとり、N(1)=2a4+3a=5a4 である。よって条件は 5a40 である。したがって求める範囲は 45a<1 である。

(2) f(0)u=cos0=1 のときの値なので f(0)=g(1)=23a+1=1a+1 である。任意の 1u1 に対して g(u)g(1) を示せばよい。

分母 au+1a+1 はどちらも正であるから、2u23au+11a+1(a+1)(2u23)(au+1) と同値である。整理すると 2(a+1)u2+au3a20 である。

左辺を G(u)=2(a+1)u2+au3a2 とおく。これは下に開くのではなく上に開く2次式なので、閉区間 [1,1] における最大値は端点のどちらかでとる。端点での値は G(1)=2(a+1)+a3a2=0 および G(1)=2(a+1)a3a2=2a<0 である。したがって 1u1G(u)0 が成り立つ。これは g(u)g(1) を意味する。よって f(x)=g(cosx)g(1)=f(0) であり、0xπ における最大値は f(0) である。

条件・検算

0<a<1 なので分母 acosx+1 は区間全体で正である。単調性の条件と最大値の主張は適用範囲が異なり、後者はすべての 0<a<1 で成立する。

別解

解法2(差商による別解)

方針

u=cosx とし、微分せずに g(v)g(u) を因数分解する。区間 [1,1] で残る因子の最小値を端点から評価し、単調性と最大値を同時に確認する。

解答

(1) g(u)=2u23au+1(1u1)とおく。u<v に対してg(v)g(u)=(vu)H(u,v)(au+1)(av+1),H(u,v)=2auv+2(u+v)+3aであり、分母と vu は正である。また
2av+22(1a)>02au+22(1a)>0 より、
H は各変数について増加し、最小値は
H(1,1)=5a4 である。ゆえに g が増加する必要十分条件は
a45 である。x が増加すると cosx は減少するので45a<1.(2)

一方、任意の 0<a<1 についてg(u)g(1)=(u1){2(a+1)u+3a+2}(au+1)(a+1).1u1 では u10 かつ
2(a+1)u+3a+2a>0 だから g(u)g(1)
すなわち f(x)f(0) である。

総評

難度6、計算量5。u=cosx への置き換えで、x の増加と u の減少が逆向きになる点が最重要である。目安は18分程度。(1)では分母が正であることを確認したうえで、2au2+4u+3a の最小値を [1,1] で調べる。(2)は(1)の条件とは独立に、任意の 0<a<1 で成り立つ最大値の主張である。端点評価で示す2次式は上に開くため、閉区間の最大が端点にあることを使う。

問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の復元図または答案の論理関係を確認するための独自作図であり、解法の境界条件と結論を本文だけでも追えるようにした。

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出典: 東北大学 2005年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。