方針
を成分で比較する。非対角成分から,が得られるので,まずの場合が行列式条件に反することを示す。するとが従い,とは対角行列になる。(2)では対角成分から,を得て,により符号が同じであることを使う。
解答
(1) である。を計算するとである。一方なので,非対角成分から が成り立つ。
ここでと仮定する。このときである。また左上成分の等式 より である。したがって となり,仮定に反する。よって である。したがって である。
するともも対角行列であるから,対角成分同士の積は順序を入れ替えても同じであり, が成り立つ。
(2)
(1) よりである。の対角成分を比較すると である。,より である。また なので,とは同符号である。したがってである。逆に,これらの行列はいずれもかつを満たす。
総評
難度7、計算量7。成分比較自体は機械的だが,の可能性を行列式条件で排除する部分が山場である。そこを曖昧にするとが結論できない。(2)ではが同符号でなければを満たさないため,符号の組を2通りに絞る。目安時間は22分前後。
採点点は,非対角成分だけで直ちに とせず, の可能性を行列式条件で排除すること,最後に2つの符号が同じであることを確認する点である.