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東北大学 2010年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第3問

xy平面上で,原点を中心とする角θ (0θ<2π)の回転を行い,
さらに直線y=xに関する対称移動を行う.
これが直線y=3xに関する対称移動と一致するとき,θの値を求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安15

行列図形と方程式 回転・拡大、式変形、必要十分条件

方針

回転行列と直線 y=x に関する対称移動の行列を順に掛け,直線 y=3x に関する対称移動の行列と比較する。別解として,方向角 ϕ の半直線が回転後の反射でどの方向に移るかを追い,反射軸の角度を比較して θ を求める。

解答

θ の回転を表す行列はR=(cosθsinθsinθcosθ)である。また,直線 y=x に関する対称移動を表す行列はS=(0110)である。

問題では,まず回転を行い,さらに直線 y=x に関する対称移動を行うので,合成変換はSR=(0110)(cosθsinθsinθcosθ)=(sinθcosθcosθsinθ)で表される。

一方,直線 y=3xx 軸となす角が π3 である。角 φ の直線に関する対称移動の行列は(cos2φsin2φsin2φcos2φ)であるから,φ=π/3 として(cos2π3sin2π3sin2π3cos2π3)=(12323212)である。

したがって係数を比較して sinθ=12,cosθ=32 である。0θ<2π より θ=11π6 である。

2本の反射軸

反射軸の方向角は π/4π/3。合成では角の向きを追う。

別解

解法2(方向角)

方針

方向角が ϕ の半直線を追跡する。角 θ の回転後、方向角 π/4 の直線で反射すると π/2θϕ へ移る。一方、方向角 π/3 の直線での反射は 2π/3ϕ へ移るので、両者を比較する。

解答

方向角が ϕ の半直線を考える。まず角 θ だけ回転すると、方向角はϕ+θになる。

次に直線 y=x、すなわち方向角 π/4 の直線に関して対称移動すると、方向角は2π4(ϕ+θ)=π2θϕになる。

一方、直線 y=3x の方向角は π/3 であり、この直線に関する対称移動ではϕ2π3ϕ=2π3ϕである。2つの変換が一致するための条件はπ2θϕ2π3ϕ(mod2π)である。したがってθπ6(mod2π).0θ<2π よりθ=11π6である。

総評

難度は10段階中4、計算量は10段階中3。目安時間は15分程度で、行列表示を覚えていれば確実に取りたい問題である。注意点は合成の順序で、先に回転してから対称移動するため行列は SR となる。別解のように方向角で考えると、反射が「角度を 2αϕ に移す」操作であることから一気に求まる。どちらの方法でも、最後に 0θ<2π の範囲へ戻すことを忘れない。

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出典: 東北大学 2010年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。