方針
bn は ensinθ の微分に ncosθ が現れるため、直接積分できる。an と bn の比較は、区間内での cosθ の範囲 3/2≦cosθ≦1 を被積分関数に掛けて行う。最後は an を bn ではさみ、nbn=en/2−e−n/2 の対数の極限に帰着する。
解答
(1) bn=∫−π/6π/6ensinθcosθdθ である。ensinθ を微分すると dθdensinθ=nensinθcosθ だから、bn=[n1ensinθ]−π/6π/6 である。sin(π/6)=1/2、sin(−π/6)=−1/2 より bn=nen/2−e−n/2 である。
(2) −π/6≦θ≦π/6 では 23≦cosθ≦1 である。また ensinθ>0 であるから、ensinθcosθ≦ensinθ であり、積分して bn≦an を得る。
一方、cosθ≧3/2 より ensinθ≦32ensinθcosθ である。これを積分して an≦32bn を得る。したがって bn≦an≦32bn である。
(3)
(2) の不等式に n を掛けると nbn≦nan≦32nbn である。(1) より nbn=en/2−e−n/2=en/2(1−e−n) だから n1log(nbn)=21+n1log(1−e−n) である。ここで log(1−e−n)→0 なので n→∞limn1log(nbn)=21 である。
さらにn1log(nbn)≦n1log(nan)≦n1log(nbn)+n1log32であり、右端と左端はいずれも 1/2 に収束する。よってはさみうちにより n→∞limn1log(nan)=21 である。
総評
難度5、目安時間18分。bn は置換積分ではなく、ensinθ の微分形に気づくと一行で処理できる。(2) は cosθ の上下界を、正の被積分関数に掛けて積分するのが採点ポイントである。極限では定数倍の違いは (1/n)log で消えるため、an を直接評価しようとせず bn ではさむ方針が安定する。
冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2013年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。