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東北大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

鋭角三角形ABCにおいて,頂点A,B,Cから各対辺に
垂線AD,BE,CFを下ろす。
これらの垂線は垂心Hで交わる。
このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 四角形BCEFAFHEが円に内接することを示せ。

(2) ADE=ADFであることを示せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安25

図形と方程式論証・証明 円の性質図形的解釈内積の利用

方針

(1) は垂線からできる直角を同一円周上の条件に結びつける。特に,2点E,Fから同じ線分BCを直角に見ること,2点E,Fから同じ線分AHを直角に見ることを使う。(2)はDを原点,BCx軸,ADy軸にとり,垂線の足E,Fを直線の交点として求める。直線DE,DFの傾きが互いに反対になることを示せば,ADを対称軸としてADE=ADFが従う。

解答

(1) BEACで,EAC上にあるから BEC=90 である。またCFABで,FAB上にあるから BFC=90 である。したがってE,Fはいずれも線分BCを直角に見込む点である。よって BEC+BFC=180 となり,四角形BCEFは円に内接する。

次に,Hは垂心なのでEHBE上にあり,AEAC上にある。したがって AEEH であり,AEH=90 である。同様にFHCF上,AFAB上にあるから AFH=90 である。よってE,Fはいずれも線分AHを直角に見込む点であり,四角形AFHEも円に内接する。

(2) Dを原点,BCx軸,ADy軸にとる。鋭角三角形なので A=(0,h),B=(u,0),C=(v,0)(u,v,h>0) とおける。さらに頂点Aの角が鋭角であるから,ABAC=h2uv>0 である。

まずEを求める。直線ACの方向ベクトルは(v,h)である。E=A+λ(CA)=(λv,h(1λ))とおくと,BEACより (EB)(v,h)=0 である。すなわち (λv+u)vh2(1λ)=0 だから λ=h2uvh2+v2 である。したがって E=(v(h2uv)h2+v2,hv(u+v)h2+v2) となる。

同様に,直線AB上の点をF=A+μ(BA)=(μu,h(1μ))とおく。CFABより (FC)(u,h)=0 であるから μ=h2uvh2+u2 を得る。よって F=(u(uvh2)h2+u2,hu(u+v)h2+u2) である。 Dは原点であるから,直線DEの傾きはhv(u+v)h2+v2v(h2uv)h2+v2=h(u+v)h2uvである。また直線DFの傾きはhu(u+v)h2+u2u(uvh2)h2+u2=h(u+v)h2uvである。ここでh2uv>0なので,EADの右側,Fは左側にある。したがってDEDFy軸,すなわちADに関して対称である。よって ADE=ADF である。

別解

解法2

方針

(1) は直角を用いて2組の円を確定する。(2)ではさらに四角形CDHEBDHFも円に内接することを示し,円周角を順に移す。最後にCHABBHACから,移した2つの角がとも90Aであることを確認する。座標計算を使わず,垂足図形に現れる4つの円だけで証明を閉じる。

解答

(1) BEC=BFC=90であるから,B,C,E,Fは直径BCの円周上にある。またAEH=AFH=90であるから,A,E,H,Fは直径AHの円周上にある。したがって四角形BCEFAFHEはいずれも円に内接する。

(2) CDDHCEEHよりCDH=CEH=90であるから,四角形CDHEは円に内接する。同様にBDDHBFFHより,四角形BDHFも円に内接する。

三角形ABCは鋭角三角形なので,垂心Hは内部にあり,D,H,Aはこの順に同一直線上にある。したがって円周角の性質からEDA=EDH=ECH,ADF=HDF=HBFとなる。ところがECAC上,CHABであるからECH=90BACである。またBFBA上,BHACであるから,同じくHBF=90BACである。よってEDA=ADF,すなわちADE=ADFが示された。

総評

難度5,計算量4。目安時間は25分。(1)は「同じ線分を直角に見る点は同一円周上にある」という標準事実を,BCAHの2回に分けて使う問題である。(2)は座標なら垂足を正確に求め,鋭角条件からh2uv>0まで書くことが完答の要点になる。幾何解法ではCDHEBDHFという追加の円を発見できるかが差になる。最低限,利用する円周角がどの弦を見込むかを一つずつ明記し,最後に両角が90Aへ一致する流れを答案上で閉じたい。

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出典: 東北大学 2016年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。