方針
まず導関数から極大点 b を求める。極大点では接線が水平になるので、接線は y=f(b) である。交点は x=au とおいて無次元化すると、u=−31 が接点で重なり、もう一つの交点が u=35 と分かる。面積は接線の高さから曲線を引いたものを積分し、x=au、dx=adu によって全体倍率が a4 になることを確認する。
解答
まず極大点を求める。導関数は f′(x)=3x2−2ax−a2=(3x+a)(x−a) である。a>0 なので、臨界点は x=−3a,x=a である。さらに f′′(x)=6x−2a だから、x=−3a では f′′(x)=−4a<0 となり、ここで極大となる。したがって b=−3a である。
このとき f(b)=f(−3a)=275a3 であり、極大点での接線は水平だから y=275a3 である。曲線との交点を求めるため、x=au とおく。すると f(x)=a3(u3−u2−u) であり、交点条件は u3−u2−u=275 である。整理すると u3−u2−u−275=0 で、これは (u+31)2(u−35)=0 と因数分解できる。したがって接線と曲線で囲まれる部分は、u=−31 から u=35 までである。
この区間では接線が曲線の上にあるのでS=∫−a/35a/3{275a3−f(x)}dxである。x=au、dx=adu を用いるとS=a4∫−1/35/3{275−(u3−u2−u)}duとなる。被積分関数は275−(u3−u2−u)=−(u+31)2(u−35)であり、積分を計算すると∫−1/35/3{275−(u3−u2−u)}du=34となる。よって求める面積はS=34a4である。
別解
解法2:平行移動して面積を一度に積分する
方針
横軸を a、縦軸を a3 で規格化し、さらに極大点を原点へ移す。接線と曲線の差が v2(2−v) となるので、交点と面積を同じ因数分解から同時に読み取る。
解答
導関数f′(x)=(3x+a)(x−a)より、極大点は b=−a/3 でありf(b)=275a3.ここでx=a(v−31)とおく。すると dx=adv であり、水平接線と曲線の高さの差は275a3−f(x)=a3{275−(v−31)3+(v−31)2+(v−31)}=a3v2(2−v).したがって、二つの交点は v=0,2 に対応し、その間では差は非負である。求める面積はS=a4∫02v2(2−v)dv=a4[32v3−4v4]02=34a4.
総評
難度6、計算量6、目安時間15分。極大点の水平接線、重解となる接点、もう一つの交点、符号を順に確認して面積を設定する。規格化 x=au と極大点を原点へ移す方法の双方で、面積の倍率 a4 と積分値 4/3 を照合した。積分は本文中へ押し込まず表示数式で追える形にした。
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出典: 東京大学 1987年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。