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東京大学 1990年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

abcを整数,pqrp<0<q<1<r<2 をみたす実数とする。
関数f(x)=x4+ax3+bx+cが次の条件(i),(ii)をみたすように abcpqr を定めよ。

(i) f(x)=0 は4個の相異なる実数解をもつ。

(ii) 関数 f(x)x=p,q,r において極値をとる。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

関数微分方程式・不等式 増減表、存在証明、計算整理

方針

導関数は f(x)=4x3+3ax2+b で、x の1次項がない。そこで条件を満たす3つの極値点を作るため、因数分解しやすい 4x36x2+1 を導関数に選ぶ。これにより a,bp,q,r を決め、最後に整数 c を選んで4次式が4個の相異なる実数解をもつことを因数分解で確認する。

解答

条件を満たす一組を構成する。導関数は f(x)=4x3+3ax2+b である。ここで a=2,b=1 とおくと f(x)=4x36x2+1 であり、これは f(x)=(2x1)(2x22x1) と因数分解できる。したがって極値をとる点は x=132,x=12,x=1+32 である。

これらを p=132,q=12,r=1+32 とおくと、確かに p<0<q<1<r<2 を満たす。

次に c=0 とおく。このとき f(x)=x42x3+x であり、因数分解すると f(x)=x(x32x2+1)=x(x1)(x2x1) である。したがって f(x)=0 の解は x=0,x=1,x=152,x=1+52 であり、4個とも相異なる実数である。

以上より、例えば a=2,b=1,c=0, p=132,q=12,r=1+32 と定めれば、条件(i)、(ii)をともに満たす。

総評

難度は10段階中5、計算量は10段階中4。これは全解を列挙する問題ではなく、条件を満たす整数係数の4次式を構成する問題として処理できる。導関数の1次項がないことを利用して、因数分解しやすい3次式を選ぶのが発想の中心である。試験場では15分程度で、極値点の不等式と4実根の因数分解確認を必ず書きたい。

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出典: 東京大学 1990年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。