方針
極大値と極小値は,導関数 の相異なる2つの零点で与えられる。したがって問題は,この2次関数の2つの実数解がどちらも に入る条件に言い換えられる。下に凸の2次関数について,軸が区間内にあり,両端の値が0以上,頂点の値が負であることを確認すれば,2つの交点が区間内に収まる。最後は 平面で,2本の直線の上側かつ放物線の下側として図示する。
解答
導関数は である。3次関数 が極大値と極小値をもつためには, が相異なる2つの実数解をもつ必要があり,またそれで十分である。この2つの解を とすると,極値をとる点が区間 に入る条件は である。 とおく。 は下に凸で,軸は である。2つの解がともに に入ることは,次の4条件と同値である。 実際,軸が区間内にあり,頂点で負,両端で0以上なら,グラフは区間の内部または端点で2回 軸と交わる。逆に2つの解が区間内にあれば,軸はその中点なので区間内にあり,区間の両端は2つの解の外側にあるから値は0以上である。
各条件を計算する。軸の条件から である。また より を得る。さらにであるから である。
したがって求める範囲はをすべて満たす部分である。図示すると, と の間で,2直線 , の両方の上側,かつ放物線 の下側である。直線の境界は含むが,放物線の境界は相異なる2つの解を失うので含まない。
別解
解法2
方針
導関数の2根を と置き、係数 を根の和と積で直接表す。
長方形 の境界が、 平面で2直線と1本の
放物線へ移ることを調べれば、境界を含むかどうかまで幾何的に決定できる。
解答
の相異なる2根を とする。極大点と
極小点がともに にある条件はである。根と係数の関係からを得る。
の境界ではであるから、 を消去すると となる。同様に
の境界は である。これらは端点で極値をとる場合を
表すので境界を含む。
一方、 はを与えるが、このとき導関数は重根をもち、極大値と極小値をもたない。
よって放物線の境界は含まない。内部の点として を取ると であるから、
選ぶ側も確定する。
したがって求める範囲はを同時に満たす部分である。なお では上下の境界が一致して
実際の点は残らない。
実線は含み、破線は含まない。
総評
難度6、計算量5、目安18〜22分。導関数の判別式だけでは2つの極値点が区間内にあることを保証できない。解法1は軸・端点・頂点の必要十分条件、解法2は2根の像で同じ領域を導いた。直線境界は含み、重根を表す放物線境界は含まない。図の塗り分けと端点の空集合まで照合した。