方針
積分区間が で対称なので,偶関数と奇関数の積の積分が0になることを利用する。 が偶数なら は偶関数で,調整すべき相手は定数項 になる。 が奇数なら は奇関数で,調整すべき相手は一次項 になる。それぞれ を の平方完成に直し,平方の係数が正であることから最小値とその一意性を同時に示す。
解答
まず が偶数の場合を考える。このとき は偶関数, は奇関数である。したがって積の項の積分は0になり,である。各項を計算するとである。よって となる。平方完成してである。したがって最小にする組はただ一つ であり,最小値は である。
次に が奇数の場合を考える。このとき は奇関数, は偶関数であるから,交差する項は消えてである。計算すると である。これを平方完成するととなる。したがって最小にする組はただ一つ であり,最小値は である。
別解
解法2
方針
を未知数とする2次式を展開する代わりに、最小点では
定数方向と 方向への一次変化が0になることを使う。2本の
積分条件から候補を求め、最後に差の二乗積分が正であることから
最小性と一意性を保証する。
解答
とする。 を に変えたときの
の一次の変化が0であること、 を に変えた
ときの一次の変化が0であることから、最小点はを満たす。
が偶数なら、奇関数の積分が0になることによりしたがってこのとき が奇数ならしたがってかつ一意性を確認する。上で得た最小候補を とし、
と置く。積分条件からよって任意の に対して等号が成り立つには一次式が恒等的に0でなければならず、
である。したがって最小の組は唯一である。
の偶奇により、実際に働く方向が一方だけになる。
総評
難度6、計算量5、目安16〜20分。対称区間では偶関数と奇関数の積分が消えるため、 の偶奇で調整すべき係数が入れ替わる。解法1は平方完成、解法2は2本の直交条件から候補を求めた。最後に差の二乗積分を用い、単なる停留条件ではなく大域的最小性と一意性まで保証した。