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東京大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

xyz空間において条件x2+y2z2,z2x,0z1を満たす点P(x,y,z)の全体からなる立体を考える。
この立体の体積をVとし,0k1に対し,z軸と直交する平面z=kによる切り口の面積をS(k)とする。

(1) k=cosθとおくときS(k)θで表せ。ただし0θπ2とする。

(2) Vの値を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

積分図形と方程式三角関数 座標設定面積計算体積計算、置換積分

方針

高さz=kで切ると,切り口はxy平面で円x2+y2k2と半平面xk2の共通部分になる。半径はk,中心から弦までの距離はk2なので,k=cosθとおけば扇形の中心角が2θになる。
(1)は扇形から二等辺三角形を引いてS(k)を出す。(2)はV=01S(k)dkとし,k=cosθで積分する。途中の部分積分を省くと誤りやすいので,θcos2θsinθdθを丁寧に処理する。

解答

(1) z=kで切る。0k1に対し,条件は x2+y2k2,k2x となる。したがって切り口は,半径kの円板のうち,直線x=k2の右側の部分である。 k=cosθとおく。中心から直線x=k2までの距離はk2であり,半径はkであるから k2k=k=cosθ である。したがって,弦を見込む中心角は2θである。

求める切り口は,中心角2θの扇形から,2辺が半径kでその間の角が2θの二等辺三角形を除いた部分である。よってS(k)=12k22θ12k2sin2θ=k2θk2sinθcosθである。k=cosθより S(k)=cos2θ(θsinθcosθ) である。

(2)

体積は切り口の面積を高さ方向に積分してV=01S(k)dkである。k=cosθとおくと,dk=sinθdθであり,k=0のときθ=π/2k=1のときθ=0である。したがってV=0π/2cos2θ(θsinθcosθ)sinθdθである。

第1項をI=0π/2θcos2θsinθdθとおく。d(cos3θ)=3cos2θsinθdθであるから,部分積分によりI=[13θcos3θ]0π/2+130π/2cos3θdθである。端の項は0であり,0π/2cos3θdθ=0π/2cosθ(1sin2θ)dθ=113=23だから I=29 である。

第2項はJ=0π/2sin2θcos3θdθである。u=sinθとおくとJ=01u2(1u2)du=1315=215である。

よって V=IJ=29215=445 である。

別解

解法2

方針

円弧部分を縦に細分して切り口面積を積分表示し、体積の二重積分の順序を交換する。扇形公式を使わずに値を求める。

解答

(1)
z=k では k2xk であり、各 x に対する縦の長さは
2k2x2 である。したがってS(k)=2k2kk2x2dx.x=kcosφ とおけば、x=k2
φ=θx=kφ=0 に対応するのでS(k)=2k20θsin2φdφ=k2(θsinθcosθ).よってS(k)=cos2θ(θsinθcosθ).(2)
上の積分で x=ku と置くとS(k)=2k2k11u2du.したがって、積分領域 0ku1 で順序を交換してV=201k2k11u2dudk=2011u2(0uk2dk)du=2301u31u2du.w=1u2 とおけば01u31u2du=1201(1w)wdw=215.ゆえにV=445.

総評

難度は6、計算量は6。円弧部分の面積公式と積分順序交換の2経路で V=4/45 を照合した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、図の縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 東京大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。