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東京大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

AB=ACBC=2の直角二等辺三角形ABCの各辺に接し,
ひとつの軸が辺BCに平行な楕円の面積の最大値を求めよ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

図形と方程式微分数と式 座標設定対称性の利用接線・法線微分による最大最小

方針

直角二等辺三角形を B=(1,0),C=(1,0),A=(0,1) と置く。楕円の一つの軸が BC に平行なので、楕円の軸は座標軸に平行である。底辺 BC に接することから中心の高さは縦半径に等しい。さらに2本の斜辺に同時に接する条件を、軸平行楕円と直線の接線条件で書くと中心が対称軸上にあることが分かり、横半径 p と縦半径 q の関係 p2=12q が出る。あとは面積 πpq を最大化する。

解答

座標を B=(1,0),C=(1,0),A=(0,1) とおく。このとき三角形の3辺は y=0,y=1x,y=1+x である。

楕円の一つの軸が BC に平行であるから、楕円の軸は x 軸、y 軸に平行である。中心を (u,q)、横半径を p、縦半径を q とおく。底辺 y=0 に接するので、中心の y 座標は縦半径に等しい。したがって楕円は (xu)2p2+(yq)2q2=1 と書ける。

直線 x+y1=0 がこの楕円に接する条件は (u+q1)2=p2+q2 である。同様に、直線 x+y1=0 が接する条件は (u+q1)2=p2+q2 である。両式の右辺は等しいから (u+q1)2=(u+q1)2 である。もし q=1 なら楕円は三角形内に収まらないので、ここから u=0 を得る。つまり中心は対称軸上にある。

よって楕円は x2p2+(yq)2q2=1 であり、斜辺 y=1x への接線条件は (q1)2=p2+q2 である。したがって p2=(1q)2q2=12q となる。p2>0 より 0<q<12 である。

楕円の面積を S とすると S=πpq=πq12q である。S を最大にするには S2=π2q2(12q) を最大にすればよい。F(q)=q2(12q) とおくと F(q)=2q(12q)2q2=2q(13q) である。区間 0<q<1/2 において、Fq=1/3 まで増加し、その後減少する。よって最大は q=13 のときである。このとき p2=123=13,p=13 なので、面積の最大値は π1313=3π9 である。

別解

解法2(相加相乗平均で最大化する)

方針

接線条件から横半径 p、縦半径 q の関係 p2=12q を得る。面積の2乗を qq(12q) と見て、和が1である3数に相加相乗平均を適用する。

解答

B=(1,0),C=(1,0),A=(0,1) とおく。
軸が座標軸に平行な楕円の中心を (u,q)、横半径を p、縦半径を q とする。
底辺 y=0 に接するので中心の高さは q である。

2本の斜辺 x+y=1x+y=1 への接線条件は(u+q1)2=p2+q2,(u+q1)2=p2+q2.両式を引くと 4u(q1)=0 である。q=1 では三角形内に収まらないから
u=0 であり、(1q)2=p2+q2,p2=12q.したがって 0<q<1/2 である。

面積を S とするとS2π2=p2q2=q2(12q).正の3数 q,q,12q の和は1なので、相加相乗平均よりq2(12q)(q+q+(12q)3)3=127.等号はq=q=12qすなわち q=1/3 のときに成立する。このとき p=1/3 だからSmax=π33=3π9.

総評

難度7、計算量5。軸平行だけで中心が対称軸上と決めつけず、2本の斜辺への接線条件から導く必要がある。横半径と縦半径の制約を得た後は、微分と相加相乗平均の2通りで同じ等号条件を確認した。最大楕円を三角形内に描き、接点配置も視覚的に確認できる。 2つの解法は着眼点を分け、必要性・十分性、端点、等号条件を省略せず記述した。

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出典: 東京大学 2000年度 前期 理科 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。