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東京大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

Oを原点とする座標平面上に,y軸上の点P(0,p)と直線m:y=(tanθ)xが与えられている.
ここで,p>10<θ<π2とする.

いま,傾きがαの直線lを対称軸とする対称移動を行うと,原点Oは直線y=1上の,第1象限の点Qに移り,y軸上の点Pは直線m上の,第1象限の点Rに移った.

(1) このとき,tanθαpで表せ.

(2) 次の条件を満たす点Pが存在することを示し,そのときのpの値を求めよ.

条件:どのようなθ(0<θ<π2)に対しても,原点を通り直線lに垂直な直線はy=(tanθ3)xとなる.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安35

図形と方程式三角関数 座標設定三角比の利用文字消去

方針

対称軸を l:y=αx+β と置き,この直線に関する点 (0,y) の反射公式を求める。原点の像 Qy 座標が1であることから β=(1+α2)/2 が決まり,さらに Q が第1象限にあるので α<0 である。次に P(0,p) の像 R を出し,Ry=(tanθ)x 上にある条件から(1)を得る。(2)では垂線の傾きが tan(θ/3) なので α=1/tt=tan(θ/3) とおき,三倍角公式と恒等的に一致するように p を決める。

解答

(1)

対称軸を l:y=αx+β とおく。この直線は αxy+β=0 と書ける。点 (0,y) をこの直線に関して対称移動した点を計算すると(2α(yβ)1+α2,(α21)y+2β1+α2)である。

原点 O=(0,0) の像 Q は直線 y=1 上にある。したがって,y=0 を代入した像の y 座標から 2β1+α2=1 を得る。よって β=1+α22 である。このとき Qx 座標は 2α(0β)1+α2=α である。Q は第1象限にあるので α<0 である。

次に P=(0,p) の像 R を求める。上の式に y=pβ=(1+α2)/2 を代入すると
R=(α(2p1α2)1+α2,α2p+α2p+11+α2)である。R は直線 y=(tanθ)x 上にあるから,Ry 座標を x 座標で割ってtanθ=α2p+α2p+1α(2p1α2)である。

(2)

原点を通り l に垂直な直線の傾きは 1α である。条件より 1α=tanθ3 である。そこで t=tanθ3 とおく。0<θ<π/2 より 0<t<tanπ6=13 であり,α=1t である。

(1) の式に α=1/t を代入すると tanθ=t{p+1(p1)t2}1(2p1)t2 となる。一方,三倍角の公式よりtanθ=tan(3θ3)=3tt313t2=t(3t2)13t2である。

条件はどの θ に対しても成り立つ,すなわちどの 0<t<13 に対しても成り立つことである。t>0 なので t を消し,p+1(p1)t21(2p1)t2=3t213t2 が恒等的に成り立つ必要がある。両辺を交差に掛けると {p+1(p1)t2}(13t2)=(3t2){1(2p1)t2} である。定数項を比較して p+1=3 だから p=2 でなければならない。

実際,p=2 とすると t{3t2}13t2 となり,三倍角の公式の値と一致する。さらに 0<t<1/3 では α=1/t<0 であり,Q は第1象限にある。また p=2 のとき Rx 座標も正となり,tanθ>0 だから R も第1象限にある。

したがって条件を満たす点 P は存在し,その値は p=2 である。

総評

難度8,計算量7。目安時間は35分。対称軸が原点を通るとは限らないため,まず l:y=αx+β として反射公式を作る必要がある。Q の条件で β を消し,R の条件で tanθ を出す流れを崩さないことが大切である。(2)は t=tan(θ/3) と置いた後,三倍角公式との恒等式比較で p=2 を得る。符号条件 α<0 と第1象限条件も最後に確認したい。

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出典: 東京大学 2006年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。