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東京大学 2005年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

xy 平面の原点を O として、2点P(cosθ,sinθ),Q(1,0)をとる。ただし、0<θ<π とする。
A は線分 PQ 上を、また点 B は線分 OQ 上を動き、
線分 ABOPQ の面積を二等分しているとする。
このような線分 AB で最も短いものの長さを l とおき、
これを θ の関数と考えて l2=f(θ) と表す。

(1) 線分 AQ の長さを aBQ の長さを b とすると、ab=sinθ2が成立することを示せ。

(2) PQ12PQ<12 それぞれの場合について、
f(θ)θ を用いて表せ。

(3) 関数 f(θ)0<θ<π で微分可能であることを示し、
そのグラフの概形を描け。また、f(θ) の最大値を求めよ。

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

図形と方程式三角関数微分 面積比、三角比の利用微分による最大最小グラフの概形、場合分け

方針

(1) は頂点 Q を共有する2三角形の面積比を使う。(2)は s=sin(θ2) と置き、ab=s のもとで余弦定理による AB2 を最小化する。ただし A,B が線分上にある制約から sa2s が生じる。(3)は境界 s=14 で左右の値と導関数を照合する。

解答

(1) PQ=2sin(θ2) である。ABQOPQ は頂点 Q の角を共有するから、面積比は[ABQ][OPQ]=AQPQBQOQ=ab2sin(θ2).AB が面積を二等分するので左辺は 12 でありab=sinθ2を得る。

(2) s=sin(θ2) とおく。AQB=πθ2 なので、その余弦は s である。余弦定理と ab=s からAB2=a2+b22abs=a2+s2a22s2.また APQ,BOQ より0<a2s,0<b=sa1,すなわち sa2s である。

制約がなければ a2+s2a2a=s で最小となる。これが a2s を満たす条件は s14、すなわち PQ12 である。このときf(θ)=2s2s2=2sinθ2(1sinθ2).一方 s<14 では区間の右端 a=2s で最小となり、b=12 だからf(θ)=4s2+142s2=14+2sin2θ2.(3) 0<θ0<π かつ sin(θ0/2)=1/4 を満たす角 θ0 を定める。θ=θ0 で両式の値はともに 38 である。左側の導関数はddθ(14+2sin2θ2)=sinθ,右側の導関数はddθ{2s(1s)}=(12s)cosθ2.s=14 ではどちらも 12cos(θ02) となるので、f は境界でも微分可能である。

sθ とともに0から1へ増加する。fs=12、すなわち θ=π3 まで増加し、その後減少する。最大値は212(112)=12.概形は次の通りである。

条件・検算

制約なしの停留点が線分条件 sa2s に入るかを判定する。接続点では値だけでなく導関数も一致する。

別解

解法2(微分による制約付き最小化)

方針

s=sin(θ2) とし、ab=s を使って AB2a の一変数関数にする。許容区間 sa2s 上で微分し、停留点が区間内に入るかで場合分けする。

解答

(1)

ABQOPQ の面積比より12=AQPQBQOQ=ab2sin(θ2).したがってab=sinθ2.(2)s=sinθ2とおく。ab=s かつ A,B が線分上にあることからsa2s,b=sa.余弦定理よりF(a)=AB2=a2+s2a22s2.微分するとF(a)=2(a4s2)a3.制約がなければ a=s で最小となる。これが a2s を満たすのは
s14、すなわち PQ12 のときである。よってf(θ)={14+2s2(0<s<14),2s(1s)(14s<1).(3)dsdθ=12cos(θ2)>0 である。
s=14 では両式の値が 38 で一致し、s による導関数も4s=1,24s=1と一致するので、f は微分可能である。s<14 では増加し、2s(1s)s=12 で最大となる。したがってθ=π3,maxf(θ)=12.

総評

難度7、計算量7。想定時間は30分程度で、難問として後半に回す選択もある。得点差がつくのは、積一定の最小化に線分上の制約 sa2s を重ね、s=14 で場合分けする点である。完答では接続点の値だけでなく左右の導関数まで照合する。

問題・解答の積分・総和・極限は原則として独立行に置き、分数は表示サイズで可読性を確保した。図は原問題の関係または答案の論理を確認するための独自作図であり、条件・境界・結論を本文だけでも追えるようにした。

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出典: 東京大学 2005年度 後期 理科 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。