Evolton

東京大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

2次関数f(x)=x2+ax+bに対してf(x+1)=c01(3x2+4xt)f(t)dtxについての恒等式になるような定数abcの組をすべて求めよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安15

関数積分方程式・不等式 恒等式比較文字消去定積分評価

方針

f(x+1) を展開し,右辺には f(t)=2t+a を代入して t で積分する。右辺は x2 項と x 項だけをもつ2次式になるので,恒等式として x2,x,1 の係数を比較する。第1式から ca で表し,第2式に代入して a を決め,最後に定数項から b を戻す。

解答

f(x)=x2+ax+b であるからf(x+1)=x2+(a+2)x+(a+b+1)である。

一方、f(t)=2t+a なので、右辺の積分では x を定数として01(3x2+4xt)f(t)dt=3x201(2t+a)dt+4x01t(2t+a)dt=3(a+1)x2+4x(23+a2)=3(a+1)x2+(83+2a)xとなる。したがって、与えられた等式が x についての恒等式であるための必要十分条件は{1=3c(a+1),a+2=c(83+2a),a+b+1=0である。

第1式から a\neqq1 かつc=13(a+1)である。これを第2式へ代入するとa+2=83+2a3(a+1).分母を払って整理すれば9a2+21a+10=0,(3a+2)(3a+5)=0を得る。よってa=23またはa=53.最後に b=a1c=1/{3(a+1)} へ戻すとabc23131532312となる。実際、この2組を代入すれば3本の係数条件をすべて満たす。したがって求める組は(a,b,c)=(23,13,1),(53,23,12)である。

総評

難度は10段階中4、計算量は10段階中4。目安時間は15分程度で、積分変数が t、恒等式の変数が x であることを切り分ければ、係数比較へ素直に進める。右辺に定数項がないため、a+b+1=0 を最初に拾える。

分数を含む途中式は一行へ詰めず、積分値、3本の係数条件、2次方程式の順に分けると符号ミスを防ぎやすい。最後は a の候補だけで終わらず、それぞれの b,c を戻し、2組とも元の係数条件を満たすことを確認する。

冊子PDFで見る東大の関数の問題で問題集を作る

出典: 東京大学 2010年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。