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東京大学 2013年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

実数abに対し平面上の点Pn(xn,yn)(x0,y0)=(1,0)(xn+1,yn+1)=(axnbyn,bxn+ayn)(n=0,1,2,)によって定める。
このとき,次の条件(i),(ii)がともに成り立つような(a,b)をすべて求めよ。

(i) P0=P6

(ii) P0,P1,P2,P3,P4,P5は相異なる。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

複素数平面数列 複素数の極形式、回転・拡大必要十分条件

方針

Pn(xn,yn) を複素数 zn=xn+yni で表すと、漸化式は zn+1=(a+bi)zn となる。したがって zn=(a+bi)n である。P0=P6 から6乗根を列挙し、条件 (ii) を「1回から5回では初めての点に戻らない」と読み替えて、位数が6でない 1,1 と3乗根を除く。最後に残った2点を実部・虚部へ戻す。

解答

zn=xn+yni とおく。与えられた漸化式は zn+1=(a+bi)zn と書ける。初期値は z0=1 なので、帰納的に zn=(a+bi)n である。

条件 (i) の P0=P6z0=z6 と同じであり、z0=1 だから (a+bi)6=1 である。

また条件 (ii) は、P0,P1,,P5 が相異なることである。特に Pk=P0 となる 1k5 があってはならない。これは (a+bi)k1(k=1,2,3,4,5) という条件である。 a+bi を極形式で a+bi=r(cosθ+isinθ) と書く。(a+bi)6=1 より r6=1 であり、r0 だから r=1 である。また 6θ=2πm を満たす整数 m が存在する。したがって a+bi=cosmπ3+isinmπ3 である。

このうち、1乗から5乗では1に戻らないものは、6乗して初めて1になるもの、すなわち m6 と互いに素な場合である。m=0,1,2,3,4,5 の中では m=1,5 である。よって a+bi=cosπ3+isinπ3 または a+bi=cos5π3+isin5π3 である。したがって求める (a,b)(12,32),(12,32)である。

総評

難度4、目安時間10分。与えられた実数の漸化式が、複素数 a+bi の掛け算そのものであることに気づけば短く解ける。採点上は (a+bi)6=1 だけで終えず、条件 (ii) により6乗して初めて1になるものだけを残す必要がある。6乗根をすべて答えること、1 や原始3乗根を除外し忘れることが典型的な誤りである。得られた2つは単位円上で偏角が π/3,5π/3 の点であり、実際に6点が相異なることもすぐ確認できる。

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出典: 東京大学 2013年度 前期 理科 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。