東京大学 2019年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 式変形、置換積分、計算整理
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
次の定積分を求めよ。
∫01(x2+1+x2x)(1+(1+x2)1+x2x)dx
出典:東京大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
解法1
被積分関数は一見複雑だが、積のまま工夫するよりも展開して基本積分に分けるのが確実である。現れる積分は x2、x(1+x2)−1/2、x3(1+x2)−3/2、x2(1+x2)−2 の4つである。前2つは基本形、3つ目は u=1+x2 で x3=x2⋅x と見て処理する。最後は x=tant とおくと sin2t の積分になる。各項の定数を最後にまとめるとき、負の定数項が多いので符号を丁寧に確認する。
解法2
第2因子が x−(1+x2)−1/2 の導関数であることを利用して部分積分する。残る積分を基本形と x=tant で処理する。
解答
解法1
与えられた定積分を I とおく。まず被積分関数を展開すると
I=∫01(x2+1+x2x)(1+(1+x2)1+x2x)dx=∫01{x2+1+x2x+(1+x2)3/2x3+(1+x2)2x2}dx
である。
各項を順に計算する。まず
∫01x2dx=31
である。また
∫011+x2xdx=[1+x2]01=2−1
である。
次に
∫01(1+x2)3/2x3dx
を計算する。u=1+x2 とおくと du=2xdx、x2=u−1 なので
∫01(1+x2)3/2x3dx=21∫12u3/2u−1du=21∫12(u−1/2−u−3/2)du=[u+u1]12=232−2
である。
最後に
∫01(1+x2)2x2dx
を計算する。x=tant とおくと、x=0 で t=0、x=1 で t=4π、また dx=cos2t1dt である。したがって
∫01(1+x2)2x2dx=∫0π/4(1+tan2t)2tan2t⋅cos2t1dt=∫0π/4sin2tdt=∫0π/421−cos2tdt=[2t−4sin2t]0π/4=8π−41
である。
以上を足し合わせて
I=31+(2−1)+(232−2)+(8π−41)=252+8π−1235
である。
解法2
F(x)=x2+1+x2x,G(x)=x−1+x21
とおく。このとき
G′(x)=1+(1+x2)3/2x
だから、求める積分を I とすると部分積分により
I=[F(x)G(x)]01−∫01F′(x)G(x)dx.
ここで
[F(x)G(x)]01=21
であり、
F′(x)G(x)=2x2−1+x22x+(1+x2)3/2x−(1+x2)21.
各項について
∫012x2dx=32,
∫01(1+x2)3/2xdx=1−21.
また x=tant とおくと
∫01(1+x2)2dx=∫0π/4cos2tdt=8π+41.
したがって
I=21−{32−2(2−1)+1−21−(8π+41)}=252+8π−1235.