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北海道大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

平面上に2つの円C1:x2+y2=1,C2:(x1)2+(y2)2=R2を考える.ただし,R>1+5とする.

(1)C1は円C2の内部に含まれることを示せ.

(2)C2上の点Pを通り,円C1に接する2本の直線が点Pにおいてなす角度をθとする.
また,点Pと原点Oとの距離をdとする.
このとき,cosθdを用いて表せ.

(3) (2)においてθ=π2となるような点Pが円C2上に存在するための
Rの満たすべき条件を求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

図形と方程式三角関数 円の性質三角比の利用、存在証明

方針

2つの円の位置関係は中心間距離 5 と半径の和で判定する.接線のなす角は,接点を結んだ直角三角形で半角を表し,最後は θ=π2OP=2 と同値であることを円同士の交点条件に置き換える.

解答

C1 の中心を O=(0,0),円 C2 の中心を A=(1,2) とする.このとき OA=12+22=5 である.

(1) C1 上または内部の任意の点を X とすると,OX1 である.三角不等式より AXAO+OX5+1 であり,仮定 R>1+5 から AX<R となる.したがって C1 上およびその内部の点はすべて C2 の内部にある.よって円 C1 は円 C2 の内部に含まれる.

(2)P から C1 に引いた接線の接点の1つを T とする.半径と接線は接点で直交するから OTPT,OT=1,OP=d である.OP と接線 PT のなす角を ϕ とすると,直角三角形 OPT において sinϕ=OTOP=1d である.2本の接線は OP に関して対称なので,2本の接線のなす角は θ=2ϕ となる.したがってcosθ=cos2ϕ=12sin2ϕ=12d2=d22d2である.

(3) θ=π2 となることは,(2) の式から d22d2=0 すなわち d=2 と同値である.したがって,原点中心・半径 2 の円と C2 が交わるための条件を求めればよい.

この2つの円の中心間距離は 5,半径はそれぞれ 2R である.交点が存在する条件は R25R+2 である.ここで仮定 R>1+5 より R>2 であるから,左側は R25 すなわち R5+2 となる.また 5R+2 はこの仮定のもとで自動的に成り立つ.よって求める条件は 1+5<R5+2 である.

単位円への2本の接線

別解

解法2

方針

P=(u,v) を通る直線を単位法線 (cosα,sinα) で表す.単位円への接線条件から2本の法線の内積を求め,角度の条件を座標式 u2+v2=2 に変換する.

解答

P=(u,v) とし,d2=u2+v2 とおく.単位円 C1 の接線は,単位法線n=(cosα,sinα) を用いてn(x,y)=1と表せる.この直線が P を通る条件はnP=1である.

(1)

C2 の中心を A=(1,2) とすると OA=5 である.C1 上または内部の点 X についてAXAO+OX5+1<Rだから,C1C2 の内部に含まれる.

(2)

P を通る2本の接線の単位法線を n1,n2 とする.
P/d を第1の単位ベクトルとする直交座標で考えると,n1=1de+11d2e,n2=1de11d2e.したがってn1n2=1d2(11d2)=2d2d2.2直線の鋭角側のなす角は法線の鋭角側のなす角と同じである.本問の図では接線の内側の角を
θ としているのでcosθ=d22d2.(3)

θ=π/2 であるための必要十分条件は d2=2,すなわちu2+v2=2である.これと(u1)2+(v2)2=R2を同時に満たす点が存在すればよい.これは中心間距離 5,半径 2,R の2円が交わる条件R25R+2に等しい.仮定 R>1+5 と合わせて1+5<R5+2を得る.

総評

難度は10段階中5,計算量は10段階中4.図形の問題だが,必要な道具は中心間距離,接線と半径の直交,2円の交点条件に限られる.(2) で角そのものではなく半角 ϕ を導入すると,sinϕ=1/d から cos2ϕ へ自然につながる.(3) では θ=π2OP=2 という軌跡条件に翻訳するのが山場であり,最後に既存の仮定 R>1+5 と合わせて範囲を整える必要がある.

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出典: 北海道大学 1995年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。