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北海道大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

(1) 方程式Aexx=00<x<3 の範囲で異なる2つの解をもつための実数 A の範囲を求めよ。ただし,e=2.71 は自然対数の底である。

(2) 定積分0π/2etcostdtの値を求めよ。

(3) logf(x)=x3+20π/2f(t)costdt,f(0)<1を満たす関数 f(x) が2つ存在することを示せ。ただし,log は自然対数とする。

難易度7/ 10計算量6/ 10目安28

指数・対数積分微分 微分による最大最小定積分評価、逆算

方針

(1) は方程式を A=xex と直して増減と端点値を見る。(2)は指数関数と余弦の積を部分積分する。(3)では積分値を定数とおき f(x)=Cex を導き、(1)の結果へ帰着する。

解答

(1)

方程式 Aexx=0 は、ex>0 より A=xex と同値である。そこで h(x)=xex とおく。すると h(x)=ex(1x) であるから、h(x)0<x<1 で増加し、1<x<3 で減少する。最大値は h(1)=1e である。またlimx0+h(x)=0,h(3)=3e3である。

したがって、0<x<3 に異なる2つの解をもつためには、水平線 y=A が増加部分と減少部分の両方で1回ずつ交わる必要がある。x=3 は範囲に含まれないので、条件は 3e3<A<1e である。

(2)

原始関数はet(sint+cost)2である。したがって0π/2etcostdt=[et(sint+cost)2]0π/2=eπ/212.(3)I=0π/2f(t)costdtとおく。与えられた式は logf(x)=x3+2I である。右辺は x に関して x と定数の和なので、ある正の定数 C を用いて f(x)=Cex と書ける。このとき f(0)=C であるから、条件 f(0)<10<C<1 である。

(2) よりI=C0π/2etcostdt=Ceπ/212である。これを logf(x)=x3+2I の定数部分に戻すと logC=3+C(eπ/21) が必要十分条件である。

ここで X=C(eπ/21) とおくと、C=X/(eπ/21) であり、上式は logXlog(eπ/21)=3+X となる。整理すると XeX=eπ/21e3 である。

(1) を使うために A=eπ/21e3 とおく。π/2>3/2 かつ e>2.7 より eπ/2>e3/2>4 であるから eπ/21>3 である。また π/2<2 より eπ/2<e2 なので eπ/21<e2 である。したがって 3e3<eπ/21e3<1e である。

よって(1)より、方程式 XeX=A0<X<3 に異なる2つの解をもつ。さらに eπ/21>3 なので、各解について 0<C=Xeπ/21<1 である。したがって条件を満たす関数 f(x)=Cex が2つ存在する。

別解

解法2

方針

(1)xex のグラフを用いる。(2)は部分積分を2回行って同じ定積分へ戻す。(3)は f(x)=Cex を代入した後,C の凹関数の零点を調べ,2つの解がとも 0<C<1 にあることを直接示す。

解答

(1) h(x)=xexとおくとh(x)=ex(1x).したがって h(0,1) で増加,(1,3) で減少し,h(0+)=0,h(1)=1e,h(3)=3e3.x=3 は区間に含まれないので,異なる2解をもつ条件は3e3<A<1e.(2)I=0π/2etcostdt,J=0π/2etsintdtとおく。部分積分によりI=1+J,J=eπ/2I.よってI=eπ/212.(3)

与式から f(x)=Cex (C>0) である。(2)を用いると必要十分条件はlogC=3+C(eπ/21).K=eπ/21 とおき,ϕ(C)=logCKC+3とする。ϕ(C)=1/C2<0 で,最大点は C=1/K である。また3<K<e2だからϕ(1/K)=2logK>0.一方,limC0+ϕ(C)=,ϕ(1)=3K<0.したがって中間値の定理と狭義凹性により,(0,1/K)(1/K,1) にそれぞれ1つずつ零点がある。この2つの C に対するf(x)=Cexが条件を満たす2関数である。

総評

難度7,計算量6,想定時間28分。(1)は 3/e3<A<1/e,(2)は (eπ/21)/2。(3)では f(x)=Cex まで必然的に絞り,定数方程式が 0<C<1 に2解をもつことを示す。端点 x=3 が開区間である点に注意する。

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出典: 北海道大学 2000年度 前期 理系 第4問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。