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熊本大学 2018年度 前期数学① 第2問

正三角形 ABC が半径 1 の円に内接しているとする。点 PA,B と異なる点で、A,B を両端とし点 C を含まない弧の上を動くものとする。次の問いに答えよ。

(問1) PBA=θ とおくとき、PA,PB,PC をそれぞれ θ を用いて表せ。またPA+PB+PCの最大値を求めよ。

(問2)PA2+PB2+PC2を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安14

三角関数図形と方程式 円の性質三角比の利用、範囲評価

方針

円周角から弧に対する中心角を読み,半径1の円の弦長公式 2sinα2PA,PB,PC を表す。和は三角関数の和積変形で 4cos(θπ/6) に整理する。二乗和は中心を原点に置いたベクトル計算で一定値を出す。

解答

(問1)
P は点 C を含まない弧 AB 上にあるので0<θ<π3である。円の半径は 1 であり,弦の長さは対応する中心角の半分の正弦の 2 倍である。PBA=θ より弧 PA の中心角は 2θ であるからPA=2sinθである。また弧 PB の中心角は 2π32θ であるからPB=2sin(π3θ)である。さらにPC=2sin(2π3θ)である。

したがってPA+PB+PC=2{sinθ+sin(π3θ)+sin(2π3θ)}である。ここでsinθ+sin(π3θ)=cos(θπ6)かつsin(2π3θ)=cos(θπ6)であるからPA+PB+PC=4cos(θπ6)である。0<θ<π3 より,最大値は θ=π6 のとき4である。

(問2)
円の中心を O とする。O を原点とするベクトルで点 A,B,C,P を表すと,A=B=C=P=1 であり,正三角形の対称性よりA+B+C=0である。したがってPA2+PB2+PC2=PA2+PB2+PC2=3P2+A2+B2+C22P(A+B+C)=6である。

別解

解法2

方針

円に内接する四角形 APBC にトレミーの定理を使い、3辺の和を弦 PC の長さだけで表す。二乗和は弦長表示を三角恒等式で整理する。

解答

(問1)

円に内接する四角形 APBC にトレミーの定理を用いるとABPC=APBC+PBCA.正三角形 ABC は半径 1 の円に内接するのでAB=BC=CA=3.したがってPC=AP+PB.よってPA+PB+PC=2PC.半径 1 の円の弦は直径を超えないからPC2.PC の対蹠点であるとき等号が成り立ち、この点は弧 AB の条件を満たす。したがって最大値は4.各長さについては円周角と正弦定理からPA=2sinθ,PB=2sin(π3θ),PC=2sin(2π3θ).(問2)

上の弦長表示よりPA2+PB2+PC2=4{sin2θ+sin2(π3θ)+sin2(2π3θ)}.sin2u=(1cos2u)/2 を用いる。このときcos2θ+cos(2π32θ)+cos(4π32θ)=0.したがって波括弧内は 3/2 でありPA2+PB2+PC2=6.

総評

難度5、計算量4。想定時間は14分程度。円周角から3本の弦長を表すのが基本解法である。別解ではトレミーの定理により PA+PB=PC を得て、和の最大を直径の長さへ帰着した。図中の点の巡回順と、等号を与える P が指定された弧上にあることまで確認する。

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出典: 熊本大学 2018年度 前期 文系数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。