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熊本大学 2019年度 前期 三角関数・微分理系数学 第4問

座標平面上の曲線C:y=xsin3x+3x2(0xπ2)を考える.曲線Cの接線で原点を通るものをlとし,その接点のx座標をaとする.ただし0<a<π2とする.以下の問いに答えよ.

(問1) aの値を求めよ.

(問2) 曲線Cと直線lの共有点の座標をすべて求めよ.

(問3) 曲線Cと直線lで囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

三角関数微分積分 接線・法線増減表面積計算

方針

原点を通る接線条件を y(a)=ay(a) として立式し,cos3a=1 を得る。共有点は x=0sin3x+3x=π の解であり,導関数が非負であることから一意性を示す。面積は直線と曲線の上下関係を確認して積分する。

解答

(問1)
y=xsin3x+3x2 とおくとy=sin3x+3xcos3x+6xである。接点の x 座標を a とすると,接線が原点を通る条件はasin3a+3a2a=sin3a+3acos3a+6aである。a>0 より,これはcos3a=1と同値である。0<a<π2 より 0<3a<3π2 であるから3a=πであり,a=π3である。

(問2)
(問1)より接線 l の傾きはasin3a+3a2a=πであるから,l:y=πx である。共有点はxsin3x+3x2=πxを満たす。x=0 は解である。x>0 のときはsin3x+3x=πである。g(x)=sin3x+3x とおくとg(x)=3(1+cos3x)0であるから,g(x) は増加する。g(π3)=π より,x>0 の解は x=π3 のみである。したがって共有点は(0,0),(π3,π23)である。

(問3)0<x<π3 では sin3x+3x<π であるから,直線 l は曲線 C より上にある。よって求める面積は0π/3{πx(xsin3x+3x2)}dxである。部分積分により0π/3xsin3xdx=π9であるから,面積はπ318π9π327=π(π26)54である。

別解

解法2

方針

直線と曲線の縦の差を F(x)=x(π3xsin3x) とまとめる。括弧内の導関数を半角公式で負の平方に直すと、共有点の一意性と上下関係を同時に示せる。面積は t=3x で一つの表示積分に整理する。

解答

(問1)
f(x)=xsin3x+3x2 とする。接点 x=a において原点を通る接線をもつ条件はf(a)=af(a).ここでf(x)=sin3x+3xcos3x+6xだから、a>0 を用いて整理すると3a2(1+cos3a)=0.したがって cos3a=1 であり、指定範囲からa=π3.接線の傾きは f(a)/a=π なのでl:y=πx.(1)(問2)
直線と曲線の縦の差をF(x)=πxf(x)=xH(x),H(x)=π3xsin3xとおく。H(x)=3(1+cos3x)=6cos23x20.したがって H は減少し、H(π/3)=0 だから、x>0 での解は x=π/3 だけである。x=0 も解なので、共有点は(0,0),(π3,π23).(問3)
0<x<π/3 では H(x)>0、すなわち直線が上側である。t=3x と置けば、求める面積 AA=0π/3x(π3xsin3x)dx=190πt(πtsint)dt=19(π36π)=π(π26)54.

総評

難度6,計算量5。想定時間は18分程度。接線条件 f(a)=af(a) が入口である。共有点を求める際は、方程式の候補だけで終えず一意性を示す必要がある。別解では縦の差を xH(x) と因数分解し、H(x)=6cos2(3x/2)0 によって共有点の一意性・上下関係・面積区間を同時に確定した。積分はすべて表示し、部分積分または t=3x の変換を明記する。

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出典: 熊本大学 2019年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。