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九州大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

定数abに対してf(x)=(ax+bx2)exとするとき,

(1) f(x)を求めよ.

(2) 関数y=f(x)が微分方程式dydx=y+exを満足するようにabを定めよ.

さらに,(2)で定めたf(x)について,次の(3),(4),(5)に答えよ.

(3) f(x)の極値を求めよ.

(4) f(x)の2次の導関数f(x)を求めよ.

(5) y=f(x)のグラフをかけ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安25

微分関数 増減表グラフの概形微分による最大最小

方針

積の微分で f(x) を求め、微分方程式 y=y+ex に代入して x の係数を比較する。決まった後は f(x)=xex なので、f の符号で増減と極値、f の符号で凹凸と変曲点を調べる。グラフでは原点、極小点、変曲点、左右の極限をまとめる。

解答

(1) f(x)=(ax+bx2)ex であるから、積の微分により f(x)=(a+2bx)ex+(ax+bx2)ex である。したがって f(x)={bx2+(a+2b)x+a}ex である。

(2)
微分方程式 dy/dx=y+exy=f(x) を代入すると {bx2+(a+2b)x+a}ex={ax+bx2+1}ex である。ex0 なので係数を比較すると、x2 の係数は自動的に一致し、x の係数から a+2b=a すなわち b=0 を得る。また定数項から a=1 である。よって a=1,b=0 である。

(3)
以後 f(x)=xex である。このとき f(x)=(x+1)ex であり、ex>0 だから f(x) の符号は x+1 の符号で決まる。したがって x<1 で減少し、x>1 で増加する。
よって x=1 で極小値をとり、その値は f(1)=1e である。極大値はない。

(4) f(x)=(x+1)ex をもう一度微分して f(x)=ex+(x+1)ex=(x+2)ex である。

(5)
グラフを描くための特徴をまとめる。
まず f(0)=0 なので原点を通る。(3) より (1,1/e) で極小となる。
また f(x)=(x+2)ex であり、ex>0 だから、x=2 で凹凸が変わる。その点は (2,2e2) である。
さらにlimxxex=0であり、x<0 では xex<0 なので、左端では x 軸に下側から近づく。一方、limxxex=である。

したがって、左では x 軸の下側から近づき、(2,2/e2) で凹凸を変え、(1,1/e) で極小となり、原点を通って右上へ増加していく曲線を描けばよい。
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別解

解法2(微分方程式を積の微分に直す)

方針

(1) は積の微分で求める。(2) では微分方程式を
yy=ex とし、両辺に ex を掛けて
(exy)=1 と読む。一般形と指定された多項式を比較して
a,b を決める。後半は導関数・第2次導関数と極限を一枚の増減・凹凸図にまとめる。

解答

(1) f(x)={bx2+(a+2b)x+a}ex.(2) 微分方程式を yy=ex と書き、ex を掛けると(exy)=1.したがって exy=x+C、すなわちy=(x+C)exである。一方、指定された形では exy=ax+bx2 だから、
恒等的に一致するにはa=1,b=0,C=0でなければならない。

(3) 以後 f(x)=xex である。f(x)=(x+1)exより、x<1 で減少、x>1 で増加する。したがって
x=1 で極小値 1/e を取り、極大値はない。

(4) f(x)=(x+2)ex.(5) x=2 で凹凸が変わり、変曲点は
(2,2/e2) である。また原点を通り、limxxex=0,limxxex=.左では x 軸の下側から近づき、変曲点、極小点、原点を順に通って右上へ増加する。

総評

指数関数を含む微分方程式とグラフ概形の問題。目安時間は25分。係数比較と積の微分への変形の二通りで f(x)=xex を得られる。極小点だけでなく、変曲点、原点、左右の極限をそろえてグラフを完成させる。
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出典: 九州大学 1981年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。