方針
行列の第1列、第2列をそれぞれ 、 と見て、単位円上の点 の移り先を と表す。(1) は2つの列ベクトルが長さ1で直交することから、移り先の長さが に等しいことを示す。(2) は単位円上の特別な点 、、 を代入し、列ベクトルの長さと内積を取り出す。
解答
(1) とおく。単位円上の点 は を満たす。この点の移り先は である。
仮定よりである。したがって移り先の長さの2乗はである。よって単位円 上の任意の点は、再び 上の点へ移る。
(2)
逆に、単位円 上の任意の点が 上の点へ移るとする。
まず は に移るので である。したがって は 上にある。同様に は に移るので であり、 も 上にある。
さらに、単位円上の点 を考える。この点の移り先は であり、これも単位円上にあるので である。すでに得た 、 を代入すると だから である。これは を意味する。よって と は直交している。
別解
解法2:円周を三角関数で表す
方針
円周上の点を と表し、像の長さの2乗を展開する。
順方向は恒等的に1になることを示し、逆方向は3つの角を代入して条件を取り出す。
解答
円周上の点を とする。像の長さの2乗は(1)
、 なら(2)
逆に常に とする。
を代入して を代入するとなので、上の2式から を得る。よって は単位円上に
あり、 である。
総評
難度5、計算量5。行列の列ベクトルを図形的に読み、単位円上の点の長さが保たれる条件を調べる問題である。想定時間は22分程度。(1) は内積展開で交差項が消えること、(2) は3つの代表点を代入して長さ1と直交条件を取り出すことが中心である。全ての点を調べる必要はなく、条件を決めるのに十分な点を選ぶのが効率的である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、符号、端点、等号成立条件を確認した。 問題に即した高校数学の範囲だけで構成した。