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九州大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

座標平面上を運動する点Pの時刻tにおける座標(x,y)
x=r(t)costy=r(t)sintで与えられている.
ただし,r(t)=1+costであるとする.

(1) 0t2πの範囲で,点Pの速さ(速度の大きさ)が1となる時刻を求めよ.

(2) 0t2πの間に,点Pが動いた道のりを求めよ.

(3)P0tπ2の範囲で描く曲線と
x軸,y軸とで囲まれる図形の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

積分三角関数 定積分評価面積計算三角比の利用

方針

極座標表示(x,y)=(rcost,rsint)として扱う。速度の大きさはr2+(dr/dt)2で求められるので、r=1+costを代入する。(2)の道のりはその速さを[0,2π]で積分するが、cos(t/2)の符号が途中で変わるため絶対値に注意する。(3)は0tπ/2で第1象限の極座標面積公式12r2dtを使う。

解答

(1) r(t)=1+cost,r(t)=sint である。極座標表示x=rcost, y=rsintでは、速さの2乗は (dxdt)2+(dydt)2=r2+(r)2 である。したがって r2+(r)2=(1+cost)2+sin2t=2+2cost である。速さが1となる条件は 2+2cost=1 すなわち cost=12 である。0t2πより t=2π3,4π3 である。

(2)
道のりは 02π2+2costdt である。半角公式より 2+2cost=4cos2t2 なので 2+2cost=2cost2 である。0t2πでは0t/2πだから 02π2cost2dt=40πcosudu=8 である。

(3)
0tπ/2では、求める図形の面積は極座標の面積公式により S=120π/2(1+cost)2dt である。展開すると (1+cost)2=1+2cost+cos2t であり 0π/2cos2tdt=π4 だからS=12(π2+2+π4)=1+3π8である。

別解

解法2

方針

極座標の公式を引用せず、x=(1+cost)cost, y=(1+cost)sint を直接微分する。道のりは速度の半角表示、面積は境界積分 xdy で求める。

解答

c=cost, s=sint と書く。

(1) x=s(1+2c),y=c+cos2t.展開して整理すると(x)2+(y)2=2+2cost.従って速さ1の条件は cost=1/2 でありt=2π3,4π3.(2)(x)2+(y)2=2cost2.よって02π2cost2dt=40πcosudu=8.(3)
曲線を t=0 から t=π/2 へ進み、座標軸で閉じる向きは反時計回りである。座標軸上では xdy=0 だからS=0π/2x(t)y(t)dt.ここでx=(1+c)c,y=c+cos2tよりS=0π/2{c2+c3+ccos2t+c2cos2t}dt=π4+23+13+π8=1+3π8.\Needspace{8cm}

総評

極座標曲線の速度、弧長、面積を問う問題で、目安時間は25分前後。速度公式r2+(r)2を知っていても、導入時にr=sintを明記すると答案が追いやすい。(2)は4cos2(t/2)2cos(t/2)としてしまう誤りが多く、絶対値が必要である。(3)は第1象限の閉じた領域なので、12r2dtをそのまま使える。

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出典: 九州大学 1997年度 前期 理系 第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。