方針
まず積分を実行して gn(x) を多項式として明示する。微分すると gn′(x)=xn−1(x−n)/n となるので、n=1、n が奇数で n≧2、n が偶数で n≧2 の3場合に分け、符号表から増減と極値を読む。
解答
まず gn(x)=∫0x(x−y)n−1(y−1)dy を計算する。u=x−y と見ると ∫0x(x−y)n−1ydy=n(n+1)xn+1 であり、また ∫0x(x−y)n−1dy=nxn である。したがって gn(x)=n(n+1)xn+1−nxn=n(n+1)xn(x−n−1) である。
これを微分すると gn′(x)=nxn−1(x−n) となる。 n=1 のとき g1′(x)=x−1 である。したがって x<1 で減少、x>1 で増加し、x=1 で極小値 g1(1)=−21 をとる。 n≧2 で n が奇数のとき、n−1 は偶数なので xn−1≧0 である。したがって gn′(x) の符号は x−n の符号で決まり、x<n で減少、x>n で増加する。x=0 でも導関数は0になるが、符号は変わらないので極値ではない。よって x=n で極小値 gn(n)=n(n+1)nn(n−n−1)=−n+1nn−1 をとる。 n≧2 で n が偶数のとき、n−1 は奇数なので xn−1 の符号は x の符号と同じである。したがって gn′(x) の符号は x(x−n) の符号で決まる。すなわち x<0 で増加,0<x<n で減少,x>n で増加 である。よって x=0 で極大値 gn(0)=0 をとり、x=n で極小値 gn(n)=−n+1nn−1 をとる。
別解
解法2
方針
部分積分を1回行って gn(x) を閉じた多項式にする。導関数を因数分解し、n=1 と n≧2 の偶奇に分けて符号変化を読む。
解答
gn(x)=∫0x(x−y)n−1(y−1)dyで、u=y−1、dv=(x−y)n−1dy として部分積分する。v=−(x−y)n/n だからgn(x)=−nxn+n1∫0x(x−y)ndy=n(n+1)xn(x−n−1).したがってgn′(x)=nxn−1(x−n).n=1 のとき
g1′(x)=x−1 なので、x<1 で減少、x>1 で増加する。x=1 で極小値g1(1)=−21をとる。
n≧2 が奇数のとき
xn−1≧0 であり、符号は x−n で決まる。よって x<n で減少、x>n で増加し、x=n で極小値gn(n)=−n+1nn−1をとる。x=0 では符号が変わらない。
n≧2 が偶数のとき
符号は x(x−n) と同じである。よって(−∞,0) で増加,(0,n) で減少,(n,∞) で増加.x=0 で極大値0、x=n で極小値−n+1nn−1をとる。
総評
積分で定義された関数を多項式に直し、導関数の符号を偶奇で読む問題で、想定時間は30分程度。上端 x を含む積分だが、直接計算すれば gn(x)=xn(x−n−1)/(n(n+1)) と簡単になる。符号表では x=0 が常に停留点になるわけではなく、n の偶奇によって極値になるかどうかが変わる点を明示する必要がある。
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出典: 九州大学 1998年度 後期 理系 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。