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九州大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 関数・微分文系数学 第3問(a)

abcを実数とし,a>0とする.
f(x)=ax2+bx+cとおく.
実数pに対し,xの関数pxf(x)の最大値をg(p)とおく.

(1) 2つの関数y=f(x)y=g(x)が一致するとき,f(x)を求めよ.

(2) 実数xに対し,pの関数xpg(p)の最大値をh(x)とおく.h(x)を求めよ.

(3) 直線y=px+qが点(t,f(t))y=f(x)のグラフに接するための必要十分条件はg(p)=ptf(t)かつq=g(p)であることを示せ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安25

関数微分論証・証明 微分による最大最小必要十分条件接線・法線

方針

まず pxf(x)x の二次関数として平方完成し、最大値 g(p) を明示する。(1) は f(x)=g(x) を係数比較で解く。(2) は今度は xpg(p)p の二次関数として最大化し、元の f(x) が戻ることを確認する。(3) は接線条件を、pxf(x) の最大が x=t で取られる条件と同値にする。

解答

(1) pxf(x)=px(ax2+bx+c)=ax2+(pb)xc である。a>0 なのでこれは x について上に凸でない二次関数であり、最大値は g(p)=(pb)24ac である。 y=f(x)y=g(x) が一致するとは、すべての x について ax2+bx+c=(xb)24ac が成り立つことである。係数を比較すると a=14a,b=b2a,c=b24ac である。a>0 より a=1/2。このとき第2式から b=0、第3式から c=0 である。よって f(x)=12x2 である。

(2)
(1) で求めた式を用いると xpg(p)=xp(pb)24a+c である。これは p について上に凸でない二次関数であり、平方完成するとxpg(p)=14a{p(2ax+b)}2+ax2+bx+c.したがって最大値は p=2ax+b で取られ、h(x)=ax2+bx+c=f(x) である。

(3)
直線 y=px+q が点 (t,f(t))y=f(x) に接することは p=f(t)=2at+b,q=f(t)pt と同値である。このとき、pxf(x)x=t で最大値をとるので g(p)=ptf(t) であり、また q=f(t)pt=g(p) である。

逆に g(p)=ptf(t),q=g(p) が成り立つとする。g(p)pxf(x) の最大値であり、その最大値が x=t で実現している。二次関数 pxf(x) の最大点では導関数が0だから pf(t)=0 すなわち p=f(t) である。また q=g(p)=f(t)pt なので、直線は (t,f(t)) を通り、傾きも f(t) に等しい。したがってこの直線は点 (t,f(t)) でグラフに接する。

別解

解法2(平方の非負性で双対化)

方針

平方完成で得た g を使い、f(x)+g(p)xp を完全平方として表す。等号条件が接線条件そのものになることを利用する。

解答

平方完成によりg(p)=(pb)24ac.したがって任意の実数 x,p についてf(x)+g(p)xp=ax2+bx+c+(pb)24acxp={p(2ax+b)}24a0.(1) f(x)=g(x) を係数比較するとa=14a,b=b2a,c=b24ac.a>0 より a=12, b=c=0 であり、f(x)=12x2.(2) 上の平方の非負性はxpg(p)f(x)を示す。p=2ax+b なら等号となるのでh(x)=f(x).(3) 等号g(p)=ptf(t)が成り立つことは p=2at+b=f(t) と同値である。さらにq=g(p)=f(t)ptなら直線は (t,f(t)) を通る。よって2条件は、傾きが f(t) で点
(t,f(t)) を通ること、すなわち接線であることと必要十分に対応する。

総評

難度7、計算量6。目安時間は18〜23分。採点ポイントは、g(p) を平方完成で正確に出すこと、(1) の係数比較で a>0 を使って a=1/2 を選ぶこと、(3) で必要条件と十分条件の両方を書くことです。

誤りやすいのは、g(p)=ptf(t) を単なる代入式として扱い、最大値が x=t で実現するという意味を説明しないことです。この問題は、接線を「傾き p の直線との差の最大値」と結びつけるのが核心です。平方完成で最大点を確認しながら進めると、抽象的な条件も扱いやすくなります。

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出典: 九州大学 2003年度 前期 文系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。