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九州大学 2009年度 前期日程 第2次学力試験(数学理系)理系数学 第3問

曲線C1:y=x22
P(a,a22)における法線と
Q(b,b22)における法線の
交点をRとする.
ただし,baとする.
このとき,次の問いに答えよ.

(1) baに限りなく近づくとき,
Rはある点Aに限りなく近づく.
Aの座標をaで表せ.

(2)Pが曲線C1上を動くとき,
(1)で求めた点Aが描く軌跡をC2とする.
曲線C1と軌跡C2の概形を描き,
C1C2の交点の座標を求めよ.

(3) 曲線C1と軌跡C2で囲まれた部分の面積を求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安30

微分積分図形と方程式 接線・法線軌跡面積計算、パラメータ処理、グラフの概形

方針

放物線y=x2/2の接線の傾きはxなので,法線の方程式をx+uy=u+u3/2と書ける.2本の法線を連立し,baの極限で点Aを得る.軌跡C2x=a3,y=1+3a2/2の媒介表示で,y軸対称の曲線になる.交点はu=x2/3とおくと三次方程式が因数分解できる.面積は対称性を使って右半分を積分する.

解答

(1)

曲線C1:y=x2/2の導関数はy=xである.したがってx=uの点における接線の傾きはu,法線の傾きは1/uである.ただしu=0の場合も,以下の式は極限的に同じ形で扱える.

(u,u2/2)を通る法線は yu22=1u(xu) であり,両辺にuを掛けて整理すると x+uy=u+u32 である.

したがって,Pにおける法線とQにおける法線は x+ay=a+a32,x+by=b+b32 である.これらを引き算すると (ab)y=(ab)+a3b32 であり,abより y=1+a2+ab+b22 である.これをx+ay=a+a3/2に代入するとx=a+a32a(1+a2+ab+b22)=ab(a+b)2である.よって R=(ab(a+b)2,a2+ab+b2+22) である.

ここでbaとすると R(a3,3a2+22)=(a3,32a2+1) である.したがって A=(a3,32a2+1) である.

(2)

(1) より,軌跡C2x=a3,y=1+32a2 で表される.aaでx座標は符号が逆になり,y座標は同じなので,C2はy軸に関して対称である.またa=0のとき頂点は(0,1)である. x=a3よりa2=x2/3だから,C2y=1+32x2/3 と書ける.C1:y=x2/2との交点では x22=1+32x2/3 である.u=x2/3とおくと,x2=u3であるから u32=1+32u すなわち u33u2=0 である.これは u33u2=(u2)(u+1)2 と因数分解できる.u0よりu=2である.したがって x2/3=2,x2=23=8 なので x=±22 である.このときy=x2/2=4だから,交点は (22,4),(22,4) である.

概形として,C1は原点を頂点とする上に開いた放物線であり,C2(0,1)を頂点としてy軸対称に左右へ伸びる曲線である.2曲線は上の2点で交わり,その間ではC2C1の上側にある.

(3)

面積はy軸対称であるから,右半分を2倍すればよい.0x22では C2 が上,C1 が下なのでS=2022(1+32x2/3x22)dxである.計算すると022(1+32x2/3x22)dx=[x+910x5/3x36]022=22+910421626=44215である.したがって S=244215=88215 である.

C1 と法線の包絡線 C2

別解

解法2

方針

法線族を F(x,y,a)=x+ayaa3/2=0 と書く.隣り合う法線の交点の極限では F=0 とパラメータ微分 F/a=0 が同時に成り立つため,軌跡を直接得られる.面積は軌跡の媒介変数 r をそのまま積分変数にする.

解答

(1)

C1:y=x2/2x=a における法線はF(x,y,a)=x+ayaa32=0である.aa+Δa に対応する2本の法線の交点を考え,Δa0 とする.2式の差を Δa で割った極限からFa=y132a2=0を得る.したがってy=1+32a2.これを F=0 へ代入するとx=a3.よってA=(a3,1+32a2).(2)

軌跡 C2x=a3,y=1+32a2であり,消去するとC2:y=1+32x2/3.C1 との交点では,u=x2/30 とおくとu3=2+3u,(u2)(u+1)2=0.よって u=2,したがって(x,y)=(±22,4).C1 は原点を頂点とする放物線,C2(0,1) を尖点として y 軸対称に伸びる曲線で,2交点の間では C2 が上にある.

(3)

右半分では r=a0 とおけばx=r3,y=1+32r2,dx=3r2dr.交点は r=2 に対応する.したがって面積はS=202(1+32r2r62)3r2dr=2[r3+910r516r9]02=244215=88215.

総評

難度7,計算量7,目安時間30分.2法線の連立極限と,法線族をパラメータ微分する包絡線法の2解法を収録した.軌跡は y=1+3x2/3/2,交点は (±22,4) である.問題が要求する概形を実図で示し,通常のx積分と媒介変数積分の双方から面積 882/15 を確認した.

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出典: 九州大学 2009年度 前期 理系 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。