方針
原図の欠落状態を先に確認し、出典で検証できない零点・極値・水平区間を推測しない。そのうえで、導関数は傾き、積分関数は符号付き面積として描く一般原理を整理する。
解答
原問題は、右図として与えられた のグラフを読んで作図する問題である。しかし、確認できた年度別アーカイブの個別 TeX・JPG・PDF には本文だけが収録され、右図は欠落している。零点、極値、水平区間、傾き、各区間の符号付き面積が分からないため、 と積分関数の具体的なグラフは一意に決定できない。
作図原理そのものは次の通りである。まずとおくと、である。
は の接線の傾きを表す。したがって、 の増加区間では 、減少区間では 、水平な接線をもつ点では となる。また、傾きの変化を読み取って の増減も描く。
は、 の区間で増加し、 の区間で減少する。 で符号が変わる点は の極値候補である。さらに の区間と の区間で の凹凸が切り替わる。 の具体的な高さは、原グラフの下の符号付き面積を順に加えて決める。
以上から、原図を入手できれば両グラフを描けるが、欠落した原図の数値や形状を推測して補うことはできない。
別解
解法2(作図用チェック表)
方針
原グラフが得られた場合に、 と積分関数を機械的に描くための対応表を作る。欠落資料にない数値や形状は補わない。
解答
原問題の右図が欠落しているため、具体的なグラフは確定できない。原図を入手したときは、次の順で作図する。
まず について、を図の各区間へ適用する。
次にとおき、を使う。したがって、 の正負から の増減、 の零点から の極値候補、 の正負から の凹凸を決める。さらに の高さを決めるには、原図から読み取れる の符号付き面積が必要である。
以上は作図原理を一意に定めるが、原図なしに零点・極値・面積値を特定することはできない。
総評
資料欠落を含むグラフ読解問題である。確認できた年度別アーカイブでは本文だけが残り、作図に必須の右図は個別TeX・JPG・PDFのすべてで欠落していた。したがって、旧データに含まれていた零点・極値・水平区間の具体値は出典で検証できず、推測値として削除した。受験答案としての一般原理は、導関数を傾き、積分関数を符号付き面積として読み、 と から増減・極値・凹凸を順に決めることである。原図入手後にのみ具体図を確定する。