方針
(1) は微分して極大値・極小値の符号を見る。(2)は8cos3θ−6cosθ=2cos3θを使う。(3)はa=cos(5π/9)が(−1/2,1/2)にある根であることと,その区間でfが単調減少であることから,−1/5と−1/6での符号を比べる。
解答
(1) f′(x)=24x2−6=6(2x−1)(2x+1)である。したがってx=−21で極大,x=21で極小となる。f(−21)=1,f(21)=−3である。またx→−∞でf(x)→−∞,x→∞でf(x)→∞である。よってグラフはx軸と3回交わる。したがってf(x)=0を満たす実数xの個数は3個である。
(2) a=cos95πとする。三倍角の公式より8a3−6a=2(4a3−3a)=2cos35πである。cos35π=21だからf(a)=8a3−6a−1=2⋅21−1=0である。
(3) 2π<95π<32πであるから−21<cos95π<0である。この区間ではf′(x)=24x2−6<0となるので,f(x)は単調減少である。
ここでf(−51)=8(−1251)−6(−51)−1=12517>0であり,f(−61)=8(−2161)−6(−61)−1=−271<0である。(2)よりf(cos95π)=0であり,fはこの区間で単調減少だから−51<cos95π<−61である。
別解
別解(三倍角から3つの根を特定する)
方針
(1) は根が (−1,1) にあることを確認して x=cosθ とおき,三倍角の公式から3根を直接求める。(2) はその根の1つであることを読む。(3) は3根の位置関係で対象の根を特定し,両端での符号から挟む。
解答
(1) x≧1 では f(1)=1 かつ f′(x)>0 なので根はなく,x≦−1 でも f(−1)=−3 かつ f′(x)>0 なので根はない。したがって根を求めるときは −1<x<1 としてよい。
x=cosθ(0<θ<π)とおく。三倍角の公式からf(x)=2cos3θ−1である。よって f(x)=0 は cos3θ=1/2 と同値であり,0<3θ<3π における解は3θ=3π,35π,37π.したがって3つの実数解はx=cos9π,cos95π,cos97πであり,個数は3個である。
(2) a=cos(5π/9) は (1) で得た根の1つだからf(a)=0.(3) 5π/9 は π/2 と 2π/3 の間なので,−21<a<0.(1) の3根のうちこの区間にあるものは a だけである。一方,f(−51)=12517>0,f(−61)=−271<0.連続性より区間 (−1/5,−1/6) に根があり,その区間は (−1/2,0) に含まれる。そこにある根は a だけだから−51<cos95π<−61である。
総評
難度5,計算量4。想定時間は16分程度。優先度は「完答を狙う」。(1) の極大・極小の符号,(2) の三倍角公式は必須得点である。差がつく (3) では小数近似を使わず,対象の根が (−1/2,0) にあること,その区間での一意性,−1/5 と −1/6 における符号を順に示す。符号だけを書いて単調性または根の一意性を落とさないことが採点上重要である。
冊子PDFで見る岡山大学の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 岡山大学 2016年度 前期 共通数学 第4問(理系第2問)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。