方針
原点以外の交点の x 座標を α とし、tanα=aα を使う。面積を積分すると S/a=α22+(logcosα)/a となる。a→∞ で α→π/2 を示し、第2項は δ=π/2−α と置いて与えられた極限へ帰着する。
解答
f(x)=tanx/x とおく。微分するとf′(x)=x2xsec2x−tanxである。分子を N(x)=xsec2x−tanx とおけばN′(x)=2xsec2xtanx>0(0<x<2π)であり,x→+0limN(x)=0 だから N(x)>0 である。よって f はこの区間で単調増加する。またx→+0 で1、x→π/2−0 で無限大となる。したがって a>1 に対しtanα=aαを満たす α∈(0,π/2) がただ1つ存在する。また a→∞ のとき α→π/2 である。実際,任意の固定した b<π/2 に対して tanb/b は有限であるから,十分大きい a では単調性より b<α<π/2 となる。b を π/2 へ近づければ主張を得る。
区間 0<x<α では ax>tanx だからS=∫0α(ax−tanx)dx=2aα2+log(cosα).よってaS=2α2+alog(cosα).ここで δ=π/2−α とおくと δ→+0 であり、交点条件からa1=tanαα=αtanδ.したがってalog(cosα)=αtanδlog(sinδ)=cosδα{sinδlog(sinδ)}⟶0.以上よりa→∞limaS=21(2π)2=8π2.
a→∞ では交点 α→2π.
総評
難度5、計算量5。想定時間は18分程度で、完答目標にしたい極限問題である。交点を α と置き、1/a=α/tanα を使って対数項を消すところが差になる。時間が厳しければ、面積公式 S=aα22+logcosα と α→π/2 までを確実に書きたい。
冊子PDFで見る阪大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 大阪大学 2006年度 後期 理系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。