方針
曲線の無限遠での一次近似を、有理化によって求める。まず x2+2x+x/x→1 から a=1 を決め、次に有理化で x2+2x+x−x→1 を示して b=1 を得る。(2) は直線 y=x+1 と曲線の上下を平方で比較し、交点 x=1 までを回転体の体積として積分する。
解答
(1)
まずxx2+2x+x=1+x2+xx1であり、x→+∞ で右辺は 1 に近づく。したがって差が 0 に近づくためには a=1 でなければならない。
次にx2+2x+x−x=x2+2x+x+x2x+xである。分母を x で割って見るとx2+2x+x+x2x+x=1+x2+xx1+12+x1であり、x→+∞ で 22=1 に近づく。したがって x2+2x+x−(x+1)→0 であるから a=1,b=1 である。
(2)
(1) より直線は y=x+1 である。曲線を y=x2+2x+x とおく。x≧0 で両方とも非負であり、(x+1)2−(x2+2x+x)=1−x である。したがって 0≦x≦1 では直線の方が上にあり、x=1 で曲線と直線が交わる。
よって、回転体の体積はV=π∫01{(x+1)2−(x2+2x+x)}dx=π∫01(1−x)dx=π[x−32x3/2]01=3π.直線は無限遠で曲線に近づき、0≦x≦1 で曲線の上にある
別解
解法2
方針
(1) 根号内と (x+1)2 の差が x−1 になることを利用し、まず曲線が直線 y=x+1 に近づくことを直接示す。その後、一般の ax+b との差の極限から一意性を確認する。(2) 平方差が 1−x なので、交点と上下関係を同時に決め、円板の差を積分する。
解答
(1) x2+2x+x−(x+1)2=x−1だから、有理化するとx2+2x+x−(x+1)=x2+2x+x+x+1x−1⟶0.よって a=1,b=1 なら条件を満たす。
また曲線を F(x) と書けば F(x)−(x+1)→0 である。一般の a,b に対してF(x)−(ax+b)={F(x)−(x+1)}+(1−a)x+(1−b)だから、この極限が0となるにはa=1,b=1でなければならない。
(2) x≧0 では両方とも非負であり、(x+1)2−{x2+2x+x}=1−x.したがって 0≦x≦1 で直線が曲線の上にあり、x=1 で交わる。求める回転体の体積はV=π∫01[(x+1)2−{x2+2x+x}]dx=π∫01(1−x)dx=π[x−32x3/2]01=3π.
総評
無限遠で近づく直線と回転体体積を求める問題。目安時間は18分。極限変数は x で統一されている。(1) は有理化で b=1 を確認すると安全である。(2) は平方を比較して上下関係と交点 x=1 を決め、回転体の断面積を差で積分する。 2つの解法と解説図を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号も確認した。
冊子PDFで見る東北大の関数の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 1984年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。