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東北大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

曲線x=f(y)0y30y軸のまわりに回転してできる底の平らな空の容器がある.
以下,長さの単位を1cmとする.
この容器に毎秒acm3の割合で水を入れるとき,
あふれ出すまではt秒後の水面の上昇速度が11+tcm/秒であるとする.

(1) 何秒後に水面の高さが18cmになるか.

(2) 関数f(y)を求めよ.ただし,f(y)は正の値をとるものとする.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安15

積分微分関数 体積計算置換、計算整理

方針

水面の高さを h(t) とおき、上昇速度を時間で積分する。次に ht の関係を逆にして、水量 at を高さ y の関数として表す。容器の高さ y までの体積を定積分で表して水量と等置し、微分して断面半径を求める。

解答

(1) 水面の高さを h(t) とする。空の容器へ入れ始めるので h(0)=0 でありdhdt=11+t.したがってh(t)=0tdu1+u=21+t2.h(t)=18 とおくと21+t2=18より 1+t=10 だからt=99.(2) 高さを y とするとy=21+t2よりt=(1+y2)21=y+y24.(1)高さ y までに入った水の体積はat=a(y+y24).(2)一方、容器の高さ y での半径は f(y) だから、同じ体積はπ0yf(u)2du.(3)(2)と(3)を y で微分するとπf(y)2=a(1+y2).f(y)>0 よりf(y)=a(y+2)2π(0y30).

別解

解法2:流量と断面積を速度で結ぶ

方針

微小時間に増える体積は「水面の断面積×上昇距離」である。したがって a=πf(h)2dh/dt と書ける。高さと時間の関係だけを積分で求め、流量の式へ代入して f を直接出す。

解答

(1) h(t)=0t(1+u)1/2du=21+t2.したがって h=18 となるのは1+t=10を満たすt=99秒後である。

(2) 時刻 t の水面の断面積は πf(h(t))2 である。単位時間当たりの体積増加が a だからa=πf(h(t))2dhdt.与えられた速度を代入するとf(h(t))2=a1+tπ.(1)一方h=21+t2より1+t=1+h2.これを (1) に代入してf(h)2=a(h+2)2π.変数名を y に戻し、正の平方根を取ればf(y)=a(y+2)2π(0y30).

総評

難度は10段階中6、計算量は10段階中5。水面の高さ、時間、水量、断面積という4つの量をつなぐ問題である。高さ h(t) を最初に定義し、体積を高さの関数として書くと混乱しにくい。定積分は独立した表示式にし、半径 f(y) と断面積 πf(y)2 を取り違えないこと。目安時間は15分。

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出典: 東北大学 1989年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。