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東北大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

平面上を運動する点 P の座標 (x,y) が,時刻 t の関数としてx=etsin⁡t,y=etcos⁡tで与えられている.

(1) 点 P の時刻 t における速度を v→ とするとき,
v→ と OP→ のなす角を求めよ.ただし O は原点を表す.

(2) 点 P が描く曲線の時刻 t における接線の傾きを f(t) とするとき,次の積分を求めよ.∫0π4f(t) dt

難易度4/ 10計算量3/ 10目安12分

微分、積分、三角関数 ベクトル成分計算、置換積分、計算整理

方針

位置・速度ベクトルの内積と長さから角を求める。(2)では dy/dx=(dy/dt)/(dx/dt) とし、被積分関数を log⁡(sin⁡t+cos⁡t) の導関数と見る。

解答

(1)

位置ベクトルと速度ベクトルはOP→=et(sin⁡t,cos⁡t),v→=et(sin⁡t+cos⁡t,cos⁡t−sin⁡t)である。したがってOP→⋅v→=e2t,∣OP→∣=et,∣v→∣=2et.よって、なす角を ϕ とするとcos⁡ϕ=OP→⋅v→∣OP→∣∣v→∣  =12,ϕ=π4.(2)

接線の傾きはf(t)=dy/dtdx/dt=cos⁡t−sin⁡tsin⁡t+cos⁡t.0≦t≦π/4 では sin⁡t+cos⁡t>0 であり、ddtlog⁡(sin⁡t+cos⁡t)=cos⁡t−sin⁡tsin⁡t+cos⁡t.したがって∫0π/4f(t) dt=[log⁡(sin⁡t+cos⁡t)]0π/4=log⁡2.

別解

解法2

方針

曲線を極座標で読む。動径は et、偏角は π/2−t なので、
半径方向と円周方向の速度の大きさが等しいことから角を求める。
積分は u=tan⁡t と置いて有理式へ変換する。

解答

(1) x=etsin⁡t,y=etcos⁡tより、動径は r=et、偏角は φ=π2−t である。
半径方向の速度の大きさはdrdt=et,円周方向の速度の大きさはr∣dφdt∣=etである。両成分は直交し、大きさが等しいので、速度ベクトルは動径
OP→ とπ4の角をなす。

(2)

成分を微分すればf(t)=cos⁡t−sin⁡tsin⁡t+cos⁡t.u=tan⁡t とおくと 0≦u≦1 であり、dt=du1+u2,f(t)=1−u1+u.したがって∫0π4f(t) dt=∫011−u(1+u)(1+u2) du=∫01(11+u−u1+u2) du=[log⁡(1+u)−12log⁡(1+u2)]01=12log⁡2=log⁡2.

総評

媒介変数で与えられた曲線の速度と傾きを扱う問題である。目安時間は12分。(1)では速度ベクトルの長さが 2et になるため,角が時刻によらず一定になるのがポイントである。(2)は dy/dx を dy/dt と dx/dt の比で作るだけだが,分母 sin⁡t+cos⁡t が区間内で正であることを添えると答案が丁寧になる。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合し、高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 東北大学 1992年度 前期 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。